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(2) A-1出場者の事業計画書を見る プラスαの訴求力とは何か?
農業および関連分野、ならびに農業・農産の経営資源を引き出し、活用するビジネスプランであれば、何でもかまわないという条件の下で開催したA-1グランプリ。応募者、その中でも若い世代には、事業計画書を初めて書いた読者もいた。彼らの情熱は伝わったが、プレゼンテーションのテクニックの部分では、もうひと工夫が必要だと感じさせた。ここでは、事業計画書に初めて取り組んだ2人のプレゼン資料をもとに、他者を納得させるための簡単なノウハウを紹介したい。
ビジネスに通じて憧れの人に会いたい、その一心で
編集部の方からお誘いがあってA-1グランプリに出場することになりました。大尊敬する長渕剛さんに自分の作っているコメをとにかく食べてもらいたい! もしここで賞をいただいたら、食べてもらうチャンスかもしれない。そんなことを考えて、事業計画書をまとめました。いったん編集部の方に資料を提出したら、ビジネスモデルがよく分からないと実は言われてしまったんですが、そこでいただいたアドバイスを盛り込んで本戦に挑みました。
本当はプレゼンの時に、『とんぼ』など長渕さんの曲が流れるように仕込んでいたものの、会場のパソコンとの相性が悪く流れなかったのが残念。でも「面白い」といってくださる方が大勢いたのでうれしかったですね。長渕さん頼みのビジネスなので、ハードルが高いですが、実現すべく行動していきます!
(ナリミツ農園代表 成田康平・青森県)
事業計画書は私にとって卒業論文みたいなもの
実家の両親が熊本で農業をやっていることもあり、以前から、農業関連の仕事にこれまでの経験も生かしたい気持ちはありました。『農業経営者』読者の会をはじめとする各種セミナーに参加するなどしていました。しかし、いまひとつ就農もしくは農業関連のビジネスを立ち上げる踏ん切りがつかないでいました。会社はなくとも活動はできますし、身軽でいいという面もあると思っていましたので。しかし、今回「A-1グランプリに出場しませんか?」というお誘いを受けたことで、それまで考えていた、私なりの農業界に対する理解をまとめるきっかけにもなり、会社を設立する直接のタイミングともなりました。
私は敗者復活戦でビジネスプランをアピールすることになりましたが、会場で知り合った方からいろいろお話を頂いています。自分なりに農業の勉強を続けた中で卒業論文を書き上げたことで、農業ビジネス界の次のステップに進めたと実感しています。
((株)アルトスケープ代表 中川宏昭・東京都)
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