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【エコファーム・アサノ 脳業発想力】
これからの農業は頭で考える「脳業」じゃんよ!
- エコファーム・アサノ オーナー 浅野悦男
- 第1回 2009年06月01日
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俺は自分のことを経営者と思ってねえのに、こんな記事が始まることになって少し戸惑っているんだけどな。だって農業で儲けようとも思ってねえし、楽しんでいるだけなんだよ。強いていえば道楽。それがたまたま百姓やっているだけの話よ。規模だって、俺とばあさんの二人でできる範囲内のことをしているだけ。真面目な農業経営を目指している読者の皆さんには、悪いけど何の役にも立たないと思うよ。だけどよ、65歳のこんなじいさん目当てに、若い女の子やシェフがうちの農場まで遊びにきてくれるんだからよ。農業やっててこんなに楽しいことはないよな。
俺が百姓を始めたのは17歳のとき。その頃から、なんでこんなにつまらねえ仕事やるのかなって思ったもんよ。だって自分で作ったものに自分で値段を決められねえなんて、こんな割りの悪い仕事があるかよ。だけど、いくら俺がそこで腹を立てたってどうにもならねえから、なんでこうなるのかっていう仕組みを勉強するようにした。仕組みがわかれば、それを変えることで改善できるじゃん。東京の市場にサツマイモを持って行くようになったのも、そんな経緯があったからよ。
昔の市場は生産者を鍛えてくれるところで、売れるものとは何かを教えてくれた。仲買人もみんなプロだからこそ、生産者の農産物にケチをつけてくれるわけ。最初の頃は、俺の作ったイモなんて上野動物園のサルも食わねえって言われたもんよ。品質がどうだって話なんか当たり前なんだ。そうじゃなくて、じゃあ東京で一番高い天ぷら屋ではどういう食材を使うかっていう視点で考えるわけ。お客というかマーケットの存在を叩き込まれたね。
俺が百姓を始めたのは17歳のとき。その頃から、なんでこんなにつまらねえ仕事やるのかなって思ったもんよ。だって自分で作ったものに自分で値段を決められねえなんて、こんな割りの悪い仕事があるかよ。だけど、いくら俺がそこで腹を立てたってどうにもならねえから、なんでこうなるのかっていう仕組みを勉強するようにした。仕組みがわかれば、それを変えることで改善できるじゃん。東京の市場にサツマイモを持って行くようになったのも、そんな経緯があったからよ。
昔の市場は生産者を鍛えてくれるところで、売れるものとは何かを教えてくれた。仲買人もみんなプロだからこそ、生産者の農産物にケチをつけてくれるわけ。最初の頃は、俺の作ったイモなんて上野動物園のサルも食わねえって言われたもんよ。品質がどうだって話なんか当たり前なんだ。そうじゃなくて、じゃあ東京で一番高い天ぷら屋ではどういう食材を使うかっていう視点で考えるわけ。お客というかマーケットの存在を叩き込まれたね。
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浅野悦男 アサノエツオ
エコファーム・アサノ
オーナー
1944年生まれ。千葉県八街市の「エコファーム・アサノ」オーナー。2.5haの圃場で100品目を超える西洋野菜を栽培し、全国のレストランに販売する。ユニークな発想から生み出されるメニュー提案が、イタリアンやフレンチなどレストラン関係者の注目を集め、取引先のシェフたちが「農場参り」を行なっている。
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