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【北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信】
勤めと稼ぎ、ワインとじゃがりこ
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 第15回 2009年06月01日
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恍惚感?を生み出す×××に魅了されたあの日
パウル・ヨゼフ・ゲッベルスの名を聞いたことがあるだろうか。彼は第二次世界大戦中、ヒトラー率いるナチス・ドイツの宣伝相として活躍した人物である。
彼の演説の仕方は、最初にモゾモゾと何を話しているのか分からないように話し、段々と抑揚を上げて、最後は聴衆と一体感を作り“悦”の世界に入って行くやり方である。この話し方の基本は演説者が声や音量を小さくして話す、そうすると聴衆は「このすごい人は何を話しているのだろう」と興味を持つ、その後話の本質の部分は声を大にして言うと、聴衆がより興味を持ってくれると言うわけだ。
さて、この同じような話し方を第2回本誌全国大会が行われた3月1日に聞くことになってしまった。その聴衆を魅了する話をされた御本人は、松尾雅彦・カルビー(株)相談役だった。
この全国大会に出席を決めた理由のひとつに、ポテトチップで国内の圧倒的なシェアを持つカルビーの考え方や成功企業としての基本姿勢を学びとることは、農業生産者として絶対的な利益を与えてくれると信じていたからだ。
松尾さんは自己紹介から始まり、バレイショの話になると、やはりゲッベルスのように肝心な部分は明確に話をされなかったこともあった。
そうなると、会場ではこのカルビーの重鎮は何を話しているのだろうと、より神経を集中することになり、最後は松尾マジックにのめり込むことになる。
誤解のないように補足させていただくが、松尾さんをナチスのゲッベルスと同列で表現したいわけではない、もし同じ時代の第32代フランクリン・ルーズベルト米国大統領と同じ話し方だと言ってもピンと来ないだろうし、ハワイ出身の第44代バラク・オバマ大統領のようにあえて南部黒人と全く違う語尾にアクセントを置く話し方のように、表現の仕方や話し方の勉強もコミュニケーションの一部ということである。また「稼ぎ」と「勤め」の違いなどは、自分の生き方を確認するために動を止め、静を外から見直す良い機会を与えていただいた。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
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