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北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

勤めと稼ぎ、ワインとじゃがりこ

ただヨーロッパ・テイスト(好み)がない私なので、イタリア農業の話をされた時は大嫌いな、実際に経験した有機ぶどうジュースを飲んで体にブツブツが出てしまうくらい危険と考えている有機農産物の話や自給自足を目指すスローフード推進話が出るのかと想像した。しかし、よく聞くと、もっと癖の悪いグリーンツーリズムのグリーンだけではだめだと、結構マトモなことを話され、カリフォルニアではワイナリー(農場)も世代が変わればボトルと同じ様に商品になるのだと発言されてからは「さすが、この爺さんそこそこ分かっているな~」と勝手に解釈してしまった。本州のみならず、この北海道でも先祖伝来のこの土地を勝手に処分する、つまり売買することはまかりならん、なんてことが言われているということがあると以前にも書いた。戦後の農地解放で、農地の耕作権だけ与えておけばよかったものを、農地の90%以上の土地そのものまで与えたGHQの英断は未来永劫、日本の教科書に書き継がれる。北海道でも自民党を支持するがイノベーションを嫌い、もしくは理解できない日本式共産主義で教育を受けた子供たちが日本の行く末を作るのだろう。事実、自分の子供たちが短期で通う公立学校新年入学式では君が代を校長だけが歌い、先生、生徒、もちろん父兄も口パクさえしない状況を何とも思わない精神的ハンディキャッパーがほとんどだ。戦後20年で旧小作人はほとんど都市に吸収されて、“消費者”として君臨する名誉を国家からいただいたが、彼らが農業生産社会から離れ非生産主体の都会人になっても、農業の良き理解者であるかどうかとは別の話だ。

GHQが望んだ、旧小作人の子孫で親米主義者が、現在の日本には存在しないということを知ったら、故マッカーサー元帥もさぞかし草葉の陰でお嘆きのことだろう。そうなると「日本農業は大切である」と主張し、2兆5000億円の予算付けに満足せず、1兆円の補正予算を組む農林水産省の存在感は、大切にしていかなければならない。聞くところによると本州の旧小作人さんの土地は売買しても、猫の額ほどの面積だったので、後生大事することになり、売買の時は先ほどの決まり文句である「先祖伝来のこの土地」のフレーズがゾンビのように生き返ると香川県生まれの母から聞いた。


一番進んだ国だからこそ学ぶべきものがあるのでは

ワイン話で面白い映画を見た。『ボトル・ショック』を見た方はいらっしゃるのだろうか(編集部註・日本未上陸)。儲かっている生産者はボーイング777機上の座高176度になるシートに備え付けられているモニターでこの映画を見ることができる。米国のノースウエストのこのようなシートに座ると「ワインはいかがですか?」と尋ねられる。「何があるの?」と聞くと「シャルドネがお薦めです」と必ず言ってくる。酒を嗜まない私でも確かに口当たりがよく、癖のない味というくらいは分かる。さて、映画の内容は1976年にパリ・ワインテイスティング(ボトルの目隠し審査)で米国・カリフォルニアワインが1位になった。この年は米国独立200年であり、最後にその後30年経った2006年にもカリフォルニアワインが優勝したことを伝える、半分コメディタッチの作品である。

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