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農・業界

黄金崎農場がバレイショ試験販売、シンシアの後続品種選定へ

  • 編集部
  • 2003年09月01日
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キリンビール(株)と(農)黄金崎農場の合弁会社、(株)ジャパンポテトは、バレイショの新品種として人気が高まっている「シンシア」の後続品種を送り出すため、現在、試験栽培している中から1~2品種を選定。同農場が今年の歳暮向けにテスト販売する。販売を通じて消費者の反応などを確かめ、後続品種の絞り込みを進めていく方針。
年末に向け贈答用1万セット

 黄金崎農場では、現在、7品種のバレイショを試験栽培している。このうちシンシアに続くものとして有力候補に挙がっているのは、「シェリー」。ツヤの良い赤皮と白黄色の肉色が特徴で、メークインに似て煮崩れしにくい。栽培する上では「シンシアよりも育てやすく、線虫にも強い。黒土で栽培しても皮のツヤの良さは変わらない」(同農場・佐々木君夫代表理事)という。

 農場では、生産しているバレイショの中から数品種を選んで詰め合わせた贈答用の「テイスティングセット」を昨年、初めて通信販売したところ、約700セットが売れた。今年は1万セットの販売を見込んでおり、セットの中にはシェリーも入れる予定という。またこれとは別のテスト販売として、東京の市場に約10tのシェリーを出荷し、後続品種を選定するための検討材料を集める。

 シンシアは、キリンビールが買収した世界第4位の種イモ育種・販売会社、ジェルミコパ社(フランス)が開発。黄金崎農場が種イモを生産し、同農場のほか、ジャパンポテトからの委託を受けた九州や北海道の産地が青果を生産している。従来品種より10%ほど高い高級品だが、今年は半年間で昨年を大きく上回る約350tが出荷されるなど、消費者の人気を集めている。

 シンシアに続く新品種についてジャパンポテトの高橋勝徳社長は「消費者に受け入れられるかどうかが分かれば、生産者は安心して作ることができる。テスト販売を通じて情報を集め、議論を深めていきたい」と話す。

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