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【農・業界】
コンビニ業界がシフト欲しいのは「高級銘柄の二等米」
- 編集部
- 2003年09月01日
戦略練り直し迫られる優良産地
かつては“裾もの”が中心だった業務用米は、コンビニなど国産米志向の業者と、輸入米を含めた安価な米志向の業者に二極分解しつつある。また、昨夏から施行された改正JAS法で産地・品種表示が厳しくなって以降、スーパーで販売される家庭消費用の米は、新潟産コシヒカリ、秋田産あきたこまちなど、知名度の高い一部の品種に集中。そのため、山形産はえぬきなど、以前は家庭消費用に販売されていた銘柄米が業務用に流れた。
昨秋、セブン・イレブン=ジャパンが、従来大量に使用していた栃木産米の契約を打ち切ったのも、銘柄米の業務用取引が増えたためと見られている。コンビニ業界と取引のある産地は、「かつては業務用と言えば低品質のイメージが強かったが、今はまったく違う」と話す。
中でも業務用として注目されているのが、新潟・宮城・秋田・山形など優良産地で生産された高級銘柄の二等米。これらの産地ではトレーサビリティのシステムが確立していることもあって、コンビニからの需要が高まっている。宮城県のJA担当者は「これまでは一等米比率の向上を品質アップの目標にしてきたが、米の格付け方法を含めて戦略を再考する時期かもしれない」と話しており、コメ不作が危惧される今年は例外としても、今後は業務筋対応を中心とした戦略の練り直しが始まりそうだ。
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