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【農・業界】
JA帯広かわにし(北海道帯広市)、伸びる台湾向けナガイモ
- 編集部
- 2003年10月01日
段ボールで色分け転売後のクレーム対策に
ナガイモの台湾輸出が伸びる中、JA帯広かわにし(北海道帯広市 有塚利宣組合長)は、これまで国内向け、輸出とも共用だった段ボールの色を、今年から分けることにした。品薄のため、国内市場に出したものが輸出、転売されるケースがあり、商品が劣化しているという苦情が寄せられるためだ。同JA別府事業所の近野好春所長は「国内用は青、輸出用は白と分けることで、クレームにも対応しやすくなる」と話している。
同JAは周辺の芽室、中札内、足寄、浦幌の各JAとともに広域産地を形成し、「かわにし長いも」をブランド化してきた。台湾への輸出が始まったのは2000年から。ここ数年、健康食品としての需要が高まっており、昨年は、生産量約1万4,000tのうち、約6%に当たる800tを輸出した。
台湾へは、北海道から陸路と航路を使い、通常10日~2週間で到着する。ところが、いったん国内に出回ったものが台湾に転売されると、3~4週間かかる。今までは共通のダンボールを使っていたため、「どうして品質が劣化しているのか」というクレームが相次ぎ、同JAは対応に困っていた。
ナガイモは、日本の市場ではLサイズとMサイズに高値がつくが、外食など業務用の需要が多い台湾では大きい4Lサイズが好まれ、このサイズでは日本向けより高い価格で取引されている。生では食べず、高級料亭などでスープの具として使うことが多く、最近では果物と一緒にミキサーにかけ、フレッシュジュースとして飲まれるようにもなった。
同JAには、台湾のほかに東南アジア諸国からも引き合いがきているが、生産が追いつかないため、輸出先を増やせない状態。台湾でもナガイモは生産されているが食味、粘り、見た目の点で日本産よりも品質が落ちるといわれている。
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