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農・業界

カゴメ(株)、農業法人への出資加速

  • 編集部
  • 2003年10月01日
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カゴメ(株)が、生食用「こくみトマト」の産地拡大を図るため、農業法人への出資を加速させている。すでに世羅菜園(広島県)を、今年春には(有)四万十川みはら菜園(高知県)を「直轄産地」として、それぞれに約10%を出資。年内にも千葉、長野両県の法人に出資し、事業経営や栽培技術を支援する。

生食用トマト生産拡大図る「独自性保ちたい」生産者も

 カゴメ(株)が、生食用「こくみトマト」の産地拡大を図るため、農業法人への出資を加速させている。

 すでに世羅菜園(広島県)を、今年春には(有)四万十川みはら菜園(高知県)を「直轄産地」として、それぞれに約10%を出資。年内にも千葉、長野両県の法人に出資し、事業経営や栽培技術を支援する。

 ただ、単年度の契約を結び、「一般産地」と呼ばれる契約生産者の中には、独自性を保ちたいとの声もあり、同社の産地形成は当面、直轄と一般の2本立てで進みそうだ。

 こくみトマトはカゴメのオリジナル品種。直轄産地には、同社がオランダの栽培技術を用いたハウスを建設し、生産者は1ha以上の大規模施設でロックウール養液栽培を実施する。現在の課題は夏場の産地拡大で、真夏の暑い時期でも安定供給できる産地を求めている。

 一方、一般産地も現在24あり、カゴメ以外との取引も抱えていたり、大きな施設を建てるには面積が足りないといった生産者もいる。

 ある生産者グループの経営者は「歴史のある企業だけにカゴメから学ぶことは多いが、あくまで取引先の一つとして独自のカラーを打ち出していきたい」と話す。

 こくみトマトは、甘みと酸味のバランスが特徴で、同社が年間を通し、一定価格で売っている。昨年の売り上げは18億円で、今年は30億円を目指す。

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