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【木内博一の和のマネジメントと郷の精神】
「知産知消」がマーケットを広げる
- (有)和郷、生産組合(農)和郷園 代表理事 木内博一
- 第8回 2009年07月01日
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本質的に農業は下請け産業である。そう言い切ると、「そんなことはない。小売と対等の関係だ」と反発する人がいる。だが、何もしない状態で売り手と買い手が対等ということはあり得ない。ほとんどの消費者は、スーパーの評判や商品構成を基準にして生鮮食品を購入する。つまりわれわれは小売の暖簾や販売テクニックに依存して、商売をしているわけだ。
もちろんもっと自律しようと努力している農家も少なくない。特に若い世代は、農協に出荷しているだけの親のやり方を改め、小売との契約栽培を始めるなど、販路の開拓を工夫している。彼らはそうした結果に自信を抱き、「われわれは進化したのだ」と胸を張るだろう。気をつけたいのが、売り先ができたとき、その達成感で進化が止まりがちなことだ。
本来のマーケットインとは
もちろんもっと自律しようと努力している農家も少なくない。特に若い世代は、農協に出荷しているだけの親のやり方を改め、小売との契約栽培を始めるなど、販路の開拓を工夫している。彼らはそうした結果に自信を抱き、「われわれは進化したのだ」と胸を張るだろう。気をつけたいのが、売り先ができたとき、その達成感で進化が止まりがちなことだ。
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木内博一 キウチヒロカズ
(有)和郷、生産組合(農)和郷園
代表理事
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社(有)和郷を、98年生産組合(株)和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。起業わずか15年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内氏の「和のマネジメントと郷の精神」。『農業経営者』での連載で、その“事業ビジョンの本質”を初めて明かす。
木内博一の和のマネジメントと郷の精神
起業わずか15年でグループ売上約50億円の農業ビジネスを築き上げた“農業界の革命児”木内博一。攻めの一手を極める氏の経営戦略と思考プロセスを毎月、明かしていく。
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