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エコファーム・アサノ 脳業発想力

バカは人間の突然変異!常に人とは違うことを考えろ

市場出荷をやっていたときに俺が目指していたのは、自分の農産物の値段は、自分で決めるってこと。前回話したように、品質の追求はもちろん、お客の欲しがるものは何かってことを意識することで、それは実現することができた。ただ、実現しちゃうと、もう楽しくねえんだよな。高く売れて利益があるなら、一生懸命それをやって、どんどん量を増やせばいいけど、それをやらねえから俺は経営者じゃないんだろうね。俺はただ百姓をやって楽しむだけ。楽しみがなくなったら、次の新しい楽しみを探すまでよ。
 市場出荷をやっていたときに俺が目指していたのは、自分の農産物の値段は、自分で決めるってこと。前回話したように、品質の追求はもちろん、お客の欲しがるものは何かってことを意識することで、それは実現することができた。ただ、実現しちゃうと、もう楽しくねえんだよな。高く売れて利益があるなら、一生懸命それをやって、どんどん量を増やせばいいけど、それをやらねえから俺は経営者じゃないんだろうね。俺はただ百姓をやって楽しむだけ。楽しみがなくなったら、次の新しい楽しみを探すまでよ。

 だいたいよ、同じ野菜で人よりいいものを作るってのは、常に競争があるわけだし難儀なのよ。そんなことより、ほかの誰も作らないものを作る方が楽しいじゃん。

 今みたいにレストランに直販を始めるようになったのは、そんなことを考えていたとき。今から15年くらい前のことだね。

 きっかけは、ホテルのレストランとか学校給食とか、業務用食材を扱う畝田(編集部註:現ルコラステーション代表取締役の畝田謙太郎氏。今ではエコファーム・アサノの販売管理を担う浅野氏のパートナー)が、俺のニンジンを買い付けにやってきたときのこと。「ニンジンなんてどこにでもあるだろ」って言ったんだけど、こだわりの給食用とかで、俺のニンジンがいいって話でさ。で、たまたまニンジンの在庫もあったし、「ああいいよ」ってことになったわけ。だけどよ、こんな重てえもの、いちいち1キロいくらだっていっても、たかが知れてんじゃん。歳だっていつまでも若くねえのに、重てえ野菜をいつまでも扱うのは嫌じゃんよ。だって1キロ100円のものと、100グラム100円のものとどっちが楽よ? 収量を求めなくても利益があがるなら、1日に大量に出荷しなくていいだろ? そうすっと体に余裕ができるから、年寄りにとっちゃいいじゃんよ。だから俺は「なんか軽くて金になるものはねえかな」って聞いたの。そしたら畝田のやつ、「ホウレンソウとかコマツナなら軽くていいでしょ」なんて言うんだよ。バカ言え、そんなものやるかよ。だってみんなが作ってて面白くもなんともねえじゃん。あんなもの400グラムの束にして、1把いくらで売れるんだよ。

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