ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

視点

栽培の喜びで子供の感性を育てる

  • (株)JPホールディングス 代表取締役社長 山口洋
  • 第63回 2009年08月01日

  • この記事をPDFで読む
    • 無料会員
    • ゴールド
    • 雑誌購読
    • プラチナ
農業指導員を雇用

 これらの事業を発展させるため、専門の農業指導員も採用した。仕事内容は、関東一円、愛知、京都を中心に約100カ所の施設に電話して、作業の状況について相談リサーチをすることである。現在1名で切り盛りしている担当者に、来年度からは2名を追加して本格的に展開していく。今のところ採算ベースとしてはマイナスだが、いわば事業の付加価値を担う部分ととらえている。将来的には事業として成立する段階までもっていきたい。

 子どもたちに学んでもらいたいのは、栽培する楽しみであり、果実がなった時に触ったり、においを嗅いだりして感じる、五感で得られる喜びである。その一方で、虫がついて栽培できないような農作業の苦労や、仲間と協力しなければ何も生まれないことも、また同時に知ってもらいたい。


本質をつかむ

  それまで土や野菜に触れ合うことがほとんどなかった子どもたちが描く観察日記を見る度に、自然環境に対する感性は大人が想像している以上に鋭いと感じる。幼少時に栽培や収穫を経験しているといないとでは、農業に対する見方は異なってくるのではないか。

 私はこれからは日本の農業が見直されると思っているが、そういう時代が来て、子どもたちが大人になって職業を選択する際、ごく自然に農業という分野が視野に入ってくることになるだろう。もし当社の保育園での経験が生きて、違和感を抱かず就農するケースがでてくるような状況になったら幸いに思う。また、そうした感覚を持つ子どもたちが、1人でも増えることを願っている。(まとめ・鈴木工)

関連記事

powered by weblio