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バルカン農業だより

食の宝庫、東欧への誘い

美しく青きドナウは、ドイツに発し黒海に注ぐ大河です。ドイツ、オーストリア、スロバキア、ハンガリーと下りバルカン地方を抜けていきますが、その下流地域はあまり知られておらず、日本人観光客も多くはありません。しかしながら、ヨーロッパの原風景を思わせるこの地域には、昔ながらの農業が今も息づいています。バルカンの野菜や果物は驚くほどおいしいのですが、日本の手をかけるともっと良くなるのではないかと思い、今回から何回かに分けてバルカンの農業を紹介していきたいと思います。第1回目の今回は、バルカン全体のイメージをつかんでもらうこととします。
 美しく青きドナウは、ドイツに発し黒海に注ぐ大河です。ドイツ、オーストリア、スロバキア、ハンガリーと下りバルカン地方を抜けていきますが、その下流地域はあまり知られておらず、日本人観光客も多くはありません。しかしながら、ヨーロッパの原風景を思わせるこの地域には、昔ながらの農業が今も息づいています。バルカンの野菜や果物は驚くほどおいしいのですが、日本の手をかけるともっと良くなるのではないかと思い、今回から何回かに分けてバルカンの農業を紹介していきたいと思います。第1回目の今回は、バルカン全体のイメージをつかんでもらうこととします。

 どうしても民族対立などのニュースが多いためか、バルカン地方はヨーロッパの後進地域とみなされているかもしれません。10年近くセルビア、ブルガリアに住んであちこちを回った私には、素朴で実直なバルカン人には農村が一番似合うのかと思えます。家族の絆は強く、街に出て行っても故郷との関係は希薄にならず、大家族の一員であることを忘れていません。給料が安く都会生活は苦しくても、実家から食べ物の援助があるし、休暇には緑のなかで英気を養えるのです。農村が原点であることから、セルビアは1990年代のユーゴ内戦による経済制裁を乗り切ってしまったのです。

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