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【新・農業経営者ルポ】
地域を味方につける、サービス業としての農業
- (有)グリーンサービス(有)農業総合研究所 代表 新國文英
- 第33回 2007年03月01日
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会津盆地は一面雪に覆われていた。待ち合わせ場所のJR只見線・新鶴駅前で待つこと10分。なぜか湘南ナンバーの車に乗って颯爽と現れた(有)グリーンサービス代表の新國文英さんに、ナンバーのことを尋ねてみると、「うん。私、湘南ボーイだからね」と、いたずらっぽい笑顔が返ってきた。新國さんは、むろん生粋の会津人である。
叔父さんの所有物だという“湘南ナンバー”で、新國さんが案内してくれたのは、町営温泉施設の「ほっとぴあ新鶴」だ。施設の一角には、新國さんが中核になっている会津夢農場ネットワークとグリーンサービスが事業主体のプラントが建つ。ここで、このほっとぴあ新鶴、そして学校給食センターから出る食品廃棄物、平たく言えば生ゴミを肥料化しているという。新國さんが言う。
「ウチの会社では肥料化するのに不可欠な米ぬかを提供しています。ここで作った肥料を土に戻して野菜を作り、それらが再びここや給食センターに納められていくんですよ」
さて、グリーンサービスの本拠地・鶴野辺に到着すると、まず目につくのがライスダムだ。会津のシンボル磐梯山を背景に、3基の巨大なライスダムが銀色に輝いて、抜群の存在感を示している。これはグリーンサービスが生産した米を籾のまま乾燥・貯蔵する施設だ。また、ライスダムの脇には、5基の乾燥機が設置されているライスセンターもある。ライスダム、ライスセンターともに自前のものだ。だが、設備は自前といっても、自らの作業はあくまで後回し。同社の経営の中心は生産受託であるため、委託農家の籾すりを何よりも優先させるのだという。
叔父さんの所有物だという“湘南ナンバー”で、新國さんが案内してくれたのは、町営温泉施設の「ほっとぴあ新鶴」だ。施設の一角には、新國さんが中核になっている会津夢農場ネットワークとグリーンサービスが事業主体のプラントが建つ。ここで、このほっとぴあ新鶴、そして学校給食センターから出る食品廃棄物、平たく言えば生ゴミを肥料化しているという。新國さんが言う。
「ウチの会社では肥料化するのに不可欠な米ぬかを提供しています。ここで作った肥料を土に戻して野菜を作り、それらが再びここや給食センターに納められていくんですよ」
さて、グリーンサービスの本拠地・鶴野辺に到着すると、まず目につくのがライスダムだ。会津のシンボル磐梯山を背景に、3基の巨大なライスダムが銀色に輝いて、抜群の存在感を示している。これはグリーンサービスが生産した米を籾のまま乾燥・貯蔵する施設だ。また、ライスダムの脇には、5基の乾燥機が設置されているライスセンターもある。ライスダム、ライスセンターともに自前のものだ。だが、設備は自前といっても、自らの作業はあくまで後回し。同社の経営の中心は生産受託であるため、委託農家の籾すりを何よりも優先させるのだという。
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新國文英 ニックニフミエイ
(有)グリーンサービス(有)農業総合研究所
代表
福島県会津美里町。1953年、福島県新鶴村(現・会津美里町)の代々続く農家の次男として生まれる。福島県立会津高校を卒業後、家を継ぐ形で就農する。85年、近隣の農家と桧の目新田機械利用組合を、86年には農事組合法人桧の目新田生産組合を設立、理事として組合を運営する。91年には農事組合法人グリーンサービス、2003年には有限会社に改称改組。現在、役員2名、社員5名。経営規模は水田35ha(イネ30ha、転作5ha)、キク1ha、ネギ2・2a、キクタチ13a。
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