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【土門「辛」聞】
2007年産の作柄で決まる大激変のタイミング
- 土門剛
- 第32回 2007年01月01日
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謹んで新年のご挨拶を申し上げる。土門辛聞、今年もご愛読を賜りたい。年末に農水省統計部が公表した統計が興味深い。2005年個別経営の営農類型別経営統計だ。
「2005年水田作経営(全国)1戸当たり農業粗収益は、コメ価格の低迷から単位面積当たりの稲作収入は減少したものの、1戸当たり稲作作付面積が面積の集約から増加したことなどに伴う稲作収入の増加から、186万円で前年に比べて5.2%増加した。一方、農業経営費は、面積増加等伴う資材の使用量増加に加えて、原油価格の高騰よる光熱動力費等の増加から144万円で4.4%増加し、この結果、農業所得は42万円となり8.2%増加した」
この統計で注目すべきは、行政や農協が減反を呼びかける中で作付け面積が増えたことである。同部作成の作物統計とクロス・チェックをかけてみよう。水田の作付け面積は、2003年に底を打った後増加に転じている。対前年比での増加分は、2004年で3万6000ha、2005年5000haだった。コメ農家の農業所得も2004年の39万2000円から42万4000円に増えた。前年対比では8.2%のアップとなる。
「2005年水田作経営(全国)1戸当たり農業粗収益は、コメ価格の低迷から単位面積当たりの稲作収入は減少したものの、1戸当たり稲作作付面積が面積の集約から増加したことなどに伴う稲作収入の増加から、186万円で前年に比べて5.2%増加した。一方、農業経営費は、面積増加等伴う資材の使用量増加に加えて、原油価格の高騰よる光熱動力費等の増加から144万円で4.4%増加し、この結果、農業所得は42万円となり8.2%増加した」
この統計で注目すべきは、行政や農協が減反を呼びかける中で作付け面積が増えたことである。同部作成の作物統計とクロス・チェックをかけてみよう。水田の作付け面積は、2003年に底を打った後増加に転じている。対前年比での増加分は、2004年で3万6000ha、2005年5000haだった。コメ農家の農業所得も2004年の39万2000円から42万4000円に増えた。前年対比では8.2%のアップとなる。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
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