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【顧客に喜ばれる麦・大豆づくり】
パン用小麦、茨城県産ゆめかおり 前編
人の出会いからパンが生まれるまで
- 編集部
- 第1回 2015年01月30日
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軽井沢と都内で本格的なヨーロッパスタイルのパンを提供し、グルメファンの顧客層を持つ(株)浅野屋から2014年の春、茨城県産小麦「ゆめかおり」を100%使用した全粒粉バターロールが発売された。小麦を丸ごとひいた、ふすま(外皮)や胚芽が含まれている全粒粉パンは、食物繊維やビタミンBなどの栄養素が豊富なことから健康志向の女性たちに人気がある。
ゆめかおりは、長野県でパン用小麦として育成され、10年に茨城県の奨励品種とされた。茨城県でパン用小麦が奨励品種になったのはこれが初めてである。パン用の硬質小麦で、タンパク質の含有量が高く、連作障害のコムギ縞萎縮病の抵抗性がある。
茨城県坂東市に圃場を構える(有)ソメノグリーンファームで12年秋、ゆめかおりの生産が始まった。全粒粉にする小麦はソメノグリーンファームから浅野屋に納品される。その他の小麦は、製粉するために千葉製粉(株)で精白粉に加工され、浅野屋に納品される。浅野屋では、その二つを合わせて、ゆめかおり100%のパンをつくっている。
生産者のソメノグリーンファーム、製粉業の千葉製粉、製パン業の浅野屋が連携をはじめた経緯を紹介したい。
「ゆめかおり」のパンの
ソメノグリーンファームが試験栽培を始めたのは、代表取締役の染野実氏が、茨城県の坂東地域農業改良普及センターに声をかけられたことがきっかけであるが、特に普及指導員の伊藤常雄氏に背中を押されたことが大きい。
「ゆめかおりをパン用小麦として茨城県に根付かせるという、伊藤さんの熱意に心を打たれましたね」
12年秋から38aで試験栽培をはじめ、翌13年の夏、初めての収穫に至る。この年に収穫されたゆめかおりは、サンプルとして染野氏から伊藤氏の手に渡った。伊藤氏は、食品総合研究所(以下、食総研)で全粒粉の研究していた堀金彰氏から、浅野屋の平和生氏と千葉製粉の茂櫛裕之氏とを紹介され、この二人に染野氏を紹介した。こうして3者が出会った。浅野屋と千葉製粉とが、ゆめかおりを受け入れたのには、それぞれ理由がある。
ゆめかおりは、長野県でパン用小麦として育成され、10年に茨城県の奨励品種とされた。茨城県でパン用小麦が奨励品種になったのはこれが初めてである。パン用の硬質小麦で、タンパク質の含有量が高く、連作障害のコムギ縞萎縮病の抵抗性がある。
茨城県坂東市に圃場を構える(有)ソメノグリーンファームで12年秋、ゆめかおりの生産が始まった。全粒粉にする小麦はソメノグリーンファームから浅野屋に納品される。その他の小麦は、製粉するために千葉製粉(株)で精白粉に加工され、浅野屋に納品される。浅野屋では、その二つを合わせて、ゆめかおり100%のパンをつくっている。
生産者のソメノグリーンファーム、製粉業の千葉製粉、製パン業の浅野屋が連携をはじめた経緯を紹介したい。
「ゆめかおり」のパンの
立役者たち
ソメノグリーンファームが試験栽培を始めたのは、代表取締役の染野実氏が、茨城県の坂東地域農業改良普及センターに声をかけられたことがきっかけであるが、特に普及指導員の伊藤常雄氏に背中を押されたことが大きい。
「ゆめかおりをパン用小麦として茨城県に根付かせるという、伊藤さんの熱意に心を打たれましたね」
12年秋から38aで試験栽培をはじめ、翌13年の夏、初めての収穫に至る。この年に収穫されたゆめかおりは、サンプルとして染野氏から伊藤氏の手に渡った。伊藤氏は、食品総合研究所(以下、食総研)で全粒粉の研究していた堀金彰氏から、浅野屋の平和生氏と千葉製粉の茂櫛裕之氏とを紹介され、この二人に染野氏を紹介した。こうして3者が出会った。浅野屋と千葉製粉とが、ゆめかおりを受け入れたのには、それぞれ理由がある。
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