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顧客に喜ばれる麦・大豆づくり

~豆腐メーカーと戦略を共にできるか~


「歩留りを考えれば大きいほうが有利ですが、選別機によって均一の大きさで流通すれば、大きいか小さいかに対する要望は強くありません。機械の向上によって豆乳をきれいに絞ることができるようになっているからです。また、凝固に欠かせないタンパク質の含有量も高いに越したことはありませんが、天然にがり以外の凝固剤もさらに研究されて、以前よりも調整に苦労せずに豆腐を成形できるようになっています」
つまり、一概には言えないが、大手メーカーには、従来、タンパク質含有量の高さに縛られてきた品種選択も収量の良し悪しに重きが置かれているということである。もちろん、収量が多ければ品質は不問かというと、そうは考えられない。
現在、輸入大豆を原料とした豆腐は、大胆に差別化されている商品が多い。かつての「波乗りジョニー」の大ブーム以降、天然にがり使用、製法のこだわりなどを謳う商品が増えている。販売価格を高く設定するという理由もあるだろうが、輸入大豆は品質が均一で、加工調整がしやすいことが背景にあるようだ。
米国産大豆の場合、輸入される際に損傷豆や夾雑物の混入量別などによる等級のほか、タンパク質含有量、糖度、脂質濃度などのデータが付与されているため、商品開発や配合調整がしやすいという。また、米国では農薬の濃度管理も徹底しているため、安全性への信頼も高いのだという。
「国産」の豆腐も販売価格競争が始まりつつある。差別化するため、今後はさらに国産大豆の糖度や風味に目が向けられるだろう。国産大豆が引っ張りダコのいま、生産者団体や流通業者とともに品質の均一化・データ化の準備を始めておく必要があるだろう。

こだわりの町の豆腐屋は希少品種の商品化を狙う

均一な品質の大豆が大ロットで求められる大手メーカー向けの大豆に対して、糖度や風味を重視した小ロット品種や希少品種も注目されている。
たとえば「ギンレイ」は、大手メーカーに届く全国流通には乗っていない小ロットの品種である。豆腐適性があるといわれているが、タンパク質の含有量が低く加工適性は低い。むしろ全糖含有率が高く、食味が評価されている品種である。生産量が少ないため、長野県内にはこのギンレイを使用したこだわりの豆腐店が多く、地産地消に貢献している。
全国的にも、「こだわり」を謳う町の豆腐屋が、地大豆を使った豆腐づくりに力を入れる傾向にある。なかでも日本地大豆倶楽部の活動が注目されている。この団体には、群馬、埼玉、東京、神奈川、石川、愛知、滋賀、大分にある豆腐屋10社が会員となり、地元の生産者が生産する地大豆で豆腐づくりをし、「地豆腐」として大手メーカーとは一線を画す取り組みをしている。

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