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【岡本信一の科学する農業】
土壌改良は費用対効果で考えよう
- (有)アグゼス 代表取締役社長 岡本信一
- 第44回 2015年06月25日
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圃場データの記録が経営上重要になる
農業においてもこの差は大きい。費用対効果を考えることができる人は、効果のあることだけに支出することで、不要な支出を抑えるだけでなく、収穫の量を増やしていく。だから、費用対効果を考える生産者は経営的に優れている。今回はこの費用対効果というものを、農業技術、特に土壌改良について考えたい。
経営上、効果は測定・評価しにくいと述べたが、農業では特にこれが難しい。というのも、ある機材やある資材を利用した結果として効果がどのようであったかを知るには、収量や品質などを正確に把握する必要がある。それは、「よく穫れた」とか「おいしくなった」というような曖昧かつ主観的な評価ではなく、数値やイエス・ノーの形の記録という意味だ。しかも、そうしたデータを、新しい機材・資材の使用前後で比較できるように、ある程度の期間にわたってえる必要がある。
すなわち、仕事と結果の記録が必要なのである。施設園芸ではこの習慣がかなり浸透してきているが、露地栽培ではまだまだこれを面倒だと思っている生産者は多い。しかし、圃場データをどのように残していくかは、経営上非常に重要になるに違いない。かつて農家の多くがどんぶり勘定だったが、いまやほとんどの農家がきちんとした経理を行なっている。同様の変化が、圃場データの記録でも起こってくるだろう。
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岡本信一 オカモトシンイチ
(有)アグゼス
代表取締役社長
1961年生まれ。日本大学文理学部心理学科卒業後、埼玉県、 北海道の農家にて農業研修。派米農業研修生として2年間アメ リカにて農業研修。種苗メーカー勤務後、1995年 農業コンサ ルタントとして独立。 1998年(有)アグセス設立代表取締役。農業 法人、農業関連メーカー、農産物流通企業、商社などの農業生 産のコンサルタントを国内外で行っている。講習会、研修会、現地 生産指導などは多数。無駄を省いたコスト削減を行ないつつ、効率の良い農業生産を目指している。 Blog:「あなたも農業コンサルタントになれる」 http://ameblo.jp/nougyoukonnsaru/
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