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特集

国産Non-GMOトウモロコシの今 需給課題をクリアするために


交付金と品代の関係性については本誌2015年4月号「食料自給率とトウモロコシ国産化の寄与度」をご覧いただきたい。
[【4】合筆などによる圃場大規模化]
機械の充実を図っても圃場や農道が非常に狭いがゆえに労働生産性の高さが活かせない場合も多い。過去に千葉県で収穫を試みた際、国産汎用コンバインでも搬入が難しい圃場条件があった。
ヘクタール単位で圃場管理ができてくると、機械の作業性やトウモロコシの手間のかからなさがより生きてくるため、さらなる作業時間の低下と生産費の低下が可能となる。さらに水田転作圃場における明渠、暗渠などの排水対策が整備されればより安定した収量確保が可能となる。さらに水田転作圃場における明渠、暗渠などの排水対策が整備されればより安定した収量増が見込めるだろう。
最後に、子実トウモロコシ生産はまだ始まったばかりである。拡大するにつれさまざまな課題が顕在化してきており、まさに生みの苦しみといった状態である。しかし同時にやればやるほど合理的な作物であると気づかされる。課題山積であるが、いずれも規制緩和や企業努力で改善できるものばかりである。国産トウモロコシを武器に耕種サイド、実需サイドの皆さんと協力して、今後来たるべき農業の大転換に向けて準備を進めていきたいと考える。

ロジスティクスへのアプローチ
農家にサイロが現実的か

北海道長沼町 (有)柳原農場 取締役 柳原 孝二

子実トウモロコシは5年前より作付けを始めた。今年は8haの栽培で飼料向けがほとんどだが、一部食品向けの試験もしている。

【日本でもコンバインが使える】

地元の農業試験場で子実トウモロコシ試験をしているのを知ったのは、今から7年前。クラースのコンバインを販売するエム・エス・ケー農業機械(株)(以下、MSK)の営業マンから「今年はレキシオンのデモ機がトウモロコシの収穫をする」と聞いたのが最初だった。
あのコンバインで水分の多い日本のトウモロコシを脱穀できるのか。サイレージコーンしか想像できなかったため、当初は疑いを持っていたのだ。試験は現実的ではない。そう思って実際の作業見学も見送った。
翌年も試験は継続する。すでにレキシオンを導入していた私たちのところに、MSKから試験場の収穫依頼が舞い込んできた。実際に機械で収穫してみると、大きな問題はない。いける。私はこうして初めて、日本での子実トウモロコシ生産が現実的であることを知った。

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