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特集

国産Non-GMOトウモロコシの今 需給課題をクリアするために



【実需者と連携しながらの取り組み】

せっかくコンバインを稼働するのであれば弊社も栽培してみたい。子実トウモロコシの収穫作業受託を通してそう思うようになった。課題は、できあがった子実トウモロコシをいかに販売するか。サイレージ販売の難しさは身にしみている。
そこで畜産業の方々にいろいろ相談してみた。しかし、「トウモロコシは米国からくる。高いものなんていらない。わずかな量では使う機会もない」が大方の意見だった。
11年2月、中央畜産会経営者交流会で様々な方に相談。ちょうど飼料米の取り組みが始まったときで、国産飼料に前向きな養鶏の方の反応がよく、いろいろアドバイスいただいた。
日本一の採卵鶏農家・奥野克哉さんと出会ったのは、この会の3次会であった。このとき奥野さんに必死のアピールをしたことを憶えている。4月に奥野さんが弊社を訪れ、「ぜひ一緒にやっていこう」との熱いお言葉をいただいた。
こうして6haの栽培を開始。栽培~収穫まですべてうまくいき、2カ月分を供給することができた。翌年も継続することを約束する。

【生産者増加に伴い組合を設立】

12年には、畑の関係上5haに作付け。夏ごろから始めたfacebook(以下、FB)により、近隣の町から興味を持った農業者が訪れるようになる。現在組合の中核的存在である道下一記さんとはFBがきっかけで出会った。現在も多くの打ち合わせがFBメッセンジャーで行なわれており、子実トウモロコシの発展に欠かせないものになっている。
13年、生産者として道下さんと柳原茂春さん(私の従弟)が加わり、12haに作付け。奥野さんは「フードアクションNIPPON」に再度応募(11年は入賞)し、大手メーカーと並んで優秀賞を受賞した。
14年、JAいわみざわの協力により、岩見沢地区の栽培が本格化し、栽培面積は一気に67ha、栽培農家約30戸まで拡大した。
15年3月、生産者も増え、販路も(株)オクノだけでなく多方面に展開してきたことから、販売方針の決定や生産技術を高める目的で、農業者が中心となって組合を設立。運営は各地域から役員を選出して行なっている。この秋からは集出荷もこの組合を中心に行なうことになっている。

【ロットとストック2大課題解決に向けて】

畜産農家をはじめ、商社・各種団体から問い合わせをいただくようになり、改めてトウモロコシの需要の幅広さに驚かされている。当面は飼料を中心に話を進めていくことになるだろう。

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