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編集長インタビュー

「農村経営者」の産業創造力 地域独自の価値をいかに見出し活用するか

ラムサール条約に登録され、多くの渡り鳥が飛来する湿地として有名な宮城県伊豆沼のほとり。農村の自然を活かした「農・食」「地方・都市」をつなぐプロジェクトが動き出した。活動の中心を担う伊藤秀雄氏((有)伊豆沼農産代表取締役)が語る農村経営構想とはー。 (取材・まとめ 平井ゆか)
昆吉則(本誌編集長)かつて地主たちのなかには、地域全体がその風土のなかでどう生き延びていくかということを考えていた人がいたはずです。事業者としての経営力を前提に、誇りや責任感、地元への愛着を持って地域の未来を創っていくために地域をリードしていたのではないか。そういう地主たちのような役割を果たす人を、私は「農村経営者」と呼んでいます。伊藤さんは、地元の人たちと一緒に地域を変えていこうという農村経営に取り組んでいる方だと以前から感じていました。今日は、どのような取り組みをされているのかお聞きしたいと思っています。
伊藤秀雄((有)伊豆沼農産・代表取締役)農村経営ですか。いい言葉ですね。私は「農村産業」という言葉を使っています。
昆 伊藤さんの考える農村産業とはどういうものですか。
伊藤 私は、1988年に「農業を食業に変える」という理念で創業しましたが、04年にその理念を進化させました。地域の「人・モノ・環境」の価値を再発見して、それを活かした産業を創造したいと考えています。それが農村産業です。

「農業」の産業化から「農村」の産業化へ

昆 今の理念に至った経緯を振り返らせてください。もともと養豚をされていたそうですが、創業時に豚肉のハム、ソーセージの加工や販売も始めたのはなぜですか。

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