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第1回 国際食料・農業政策アカデミックカンファレンス

世界のジャポニカ米と日本産米の競争力


いずれにしても、85~90年をピークにコメの消費量が45%も減少しているのが現状である。図表4に韓国でのコメの需給動向を示した。生産量の減少に比べて、食用の需要減少の割合が大きいことがわかる。
1人当たりのコメの消費量は90年には年間121kgだったのが、13年には67.2kgへと減少した。特に都市部では減少幅が大きく、毎年2.6%という消費の減少が見られる。これは政府のコメ政策が失敗したことを如実に示している。
さらに、14年のMA米の輸入量は全消費量の13%に相当し、政府の繰越在庫は00年から13年まで大きく増加した。
政府としては、需要と供給のバランスをとりたいので、政策プログラムを導入し、減反政策も再度導入している。たとえば、学校給食を強化し、朝食・夕食まで供給しようという案もあった。消費量を伸ばすためには時間がかかるのだが、政府は長期的な対策をあまり検討していない。したがって消費の大幅減少に伴う形で生産調整を導入しなければならなくなったという次第である。
韓国の稲作農家の概況を図表5に示した。総農家に対する稲作農家は90年の86%から13年には61%に減少した。同様に作付面積における水稲の割合は90年の59%から49%に減少している。そして、総農家の所得に占める稲作農家の所得は90年の48%から13年には21%へと減少した。
稲作農家の収益が減り、消費者のカロリー摂取量も大きく減り、まさにジレンマを抱えている。政府内でも、穀物政策部は農林省の中で一番大きな部署だったが、現在はなくなっている。
米国のように稲作農家に対して作付面積に応じた直接支払を行なっているものの、コメの過剰供給を受けて、小規模農家は便益を受けられない状況に陥っている。3ha以上の農家は00年に20%だったのが、10年には37%に増え、農家の経営は二極化が進んでいることも背景にある。
このようにウルグアイラウンド農業協定の合意後、韓国のコメ経済は不景気に見舞われている。これは国際市場の問題なのかを検証してみたところ、タイ産米の価格、米国・カルフォルニア産米の価格の変動に比べて、韓国産米は全く独自の動きをしている。つまり市場を開放したにも関わらず、世界的な情勢からは乖離した状況と言わざるを得ない。

●韓国産米のマーケットの可能性
このような韓国コメ経済の抱える状況に対して、国内ではどのように対応したらいいのか。関税化が実施された後、私たちは、韓国産米と輸入した外国産米とのマーケティングの可能性を調査した。韓国の消費者がどちらのコメを好むのか、味覚と平均入札額を通して見た国内米と輸入米の評価についての調査である。この2つを韓国産米と米国産米、中国産米について、フードマイレージ情報の有無、原産国の情報の有無それぞれのケースに分けて、アンケートを実施した結果を紹介しよう。

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