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ではなぜ大豆を栽培するのか? 多くの作物は何年も連作すると収量や病害虫の影響が出やすくなるのは経験則でわかっている。本当は機械化しやすい麦栽培の一本でやりたいのが本音であるが、4年も続けて連作するとやはり問題が出てくる。
そこで考えることになる。大豆と小麦の栽培面積のリスクが少ないベストな比率を。
最近は大豆を1年作り、麦を2年程度作ることにより、過剰で無駄な労働力を排除することができる。
もう一度おさらいをしよう。GM大豆はラウンドアップ(グリホサート)やバスタ(グリホシネート)などの特定の除草剤耐性大豆である。
ラウンドアップやバスタは30年以上前から世界中の農場や一般家庭用でも販売されている除草剤であり、安全性のひとつの目安である急性毒性は塩よりも死ぬことは難しい。
GM大豆にこの除草剤を開花時期前に2/haで1回ないし2回使用することでほぼすべての雑草が枯れて、大豆はすくすく成長する。
スーパー雑草という名前を誰かが作った。2000年代に入りラウンドアップに耐性のある雑草が米国の畑に出没したのだ。
ただし、この問題は先ほどの違うタイプのバスタを用いたGM技術で解決された。にもかかわらず壊れたレコードのように、スーパー雑草問題をとやかく言っている勉強不足の扇動家が活躍できる日本は豊かなのか?
ところで「雑草をなくして何するの」と聞かれることがある。答えは「楽にしたいから」。こう言うと多く人たちは「楽だとー、ふざけるな」となる。どうも私の考えていることと違う思考回路の答えが返ってくる。はー、なるほどね。誤解もはなはだしい。
私は雑草管理のリスクや手間をなくして、その余剰の時間を必ずやってくる2倍、3倍、いや、それ以上の規模拡大をしなければやっていけない大豆栽培に対応するためですよ、と言いたかったのだ。
自民党支持の共産主義者は現状維持のことしか考えていないので、単純に楽がしたいと考えてしまう典型的な小作人根性の持ち主であり、その末裔たちが祭りごとや政に興じているのが我が日本の現状である。
現在は発展途上国においてもGM技術が普及している。これが回り回って日本の消費者の利益に適うことになるはずだ。GM技術の利用を国内で推進しなければ、日本人が発展途上国や米国、カナダの人たちよりも明らかに頭が悪いと証明することにもなる。
おーっと、今月はまじめなことを書いてしまって「金髪・ブルーアイ」を入れることができなかったので、次号ではたっぷり楽しんでいただきましょう(ハートマーク)
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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