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パセリ
年末年始に相場が高騰。ハーブとしての“賢い”利用法も
【概況】
東京市場のパセリは悲惨だった。入荷量で65%もの大幅減である。それでいて単価は23%しか高くならなかった。主産地はサラダ菜同様に周年型の千葉で5割程度、夏場は長野が出てくる。また、福岡、香川、静岡などの促成産地が補完している。現在では12~1月期に単価が2倍にもなる異常事態。業務用に特化しているものの、輸入品さえ入荷する。減らしすぎというよりは、ちょっとでも多いと暴落するというリスクがあるからだ。
【背景】
公衆衛生法違反である“使いまわし”、最も行なわれているのがパセリだ。パセリはサラダ菜以上にほとんど食べられずに残り、多くは捨てられている。そんな品目は不況のあおりをまともに食らう。どうせ売れないだろうと、大きく生産を減らした産地が多かった。その結果、相場が乱高下してある種オモシロイ商売になった。だが、これからは増産が必要になっていることは事実。ゆとりの時代となって、“ハーブ”として使う家庭も増えているからだ。
【今後の対応】
パセリは景気が回復したら捲土重来はあるのだろうか。飾りに特化しているのなら、可能性はない。パセリはもともと欧米ではハーブ類であり、主に刻んで焼き物料理などの香り付けに使われる。パセリの安いときにたくさん買って冷凍保存しておいて、スパゲティ、ピッツア、グラタンなどに、冷凍庫から直接出してもむようにしてトッピングする。刻む必要はない。そんな冷凍野菜専門の野菜として扱ってもいい。“賢い利用法”の普及を!
シシトウ
ピーマンに奪われた需要は戻るか? ファンは意外に多い
【概況】
東京市場におけるシシトウの入荷は約3割減で単価は13%安い。大きく減ったのに単価はそれほど変化なし。シェアは10%減らしたが、主産地は変わらず半分は高知産だ。高知は相場に一喜一憂しないで、ローテーションのように生産されている。2位の千葉は、高知産の入荷量、単価を見ながら生産・出荷するという補完産地だ。業務用の天ぷら需要が中心だろうが、シシトウの代わりにピーマンに替えてしまう例が相次いだ。
【背景】
シェアはまだ5割を超すが、高知産の入荷量はかつて年間1000tを上回っていたものが460t程度まで激減している。しかしゆとりの時代が来るなら、シシトウの復帰は可能性がある。日本人が誰でも好きな「天ぷら盛り合わせ」における“定番の具”であるからだ。他の料理でシシトウはあまり食べたことがない。天ぷらに特化しているだけに、日本人のなかにはシシトウ天ぷらファンが意外に多い。この根強さゆえの復活に可能性がある。
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