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【今月の数字】
5割(セブン&アイ・ホールディングスが目標に掲げる地域限定商品の取り扱い割合)
- (株)結アソシエイト 代表取締役 松田恭子
- 第135回 2015年10月09日
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先日ある農協からトマトケチャップ以外の加工品について相談を受けた際に「ドレッシングだけは絶対やめて。最近流行りでどこでも作っているけど、700円くらいの高い商品を買ってくれといってもそんなに売れない。作るならペーストのほうがいい」と言ったそうだ。同感だ。
地方ならではの農産品といいながら、新しい商品や売れる商品と聞けば、あっという間に類似商品が作られ、結果として全国津々浦々でジャムやドレッシングが道の駅や直売所に並ぶことになる。最近では同じように黒ニンニクや甘酒などの商品開発が全国で進んでいる。これらの商品は食品衛生法上の施設設置基準等の規制が他の加工方法に比べそれほど厳しくないため、生産者が小規模な設備投資で加工施設を整備できる。つまり、作る側の事情で増えている商品なのだ。使い手の場面を考えずに作ったストーリー性の希薄な商品の場合、「物珍しさ」以外で地域を越えて普及していくことは難しく、類似品が全国に出回ると、地域を訪れる観光客が「ご当地商品」として買い求めることはなくなってしまう。
地方ならではの農産品といいながら、新しい商品や売れる商品と聞けば、あっという間に類似商品が作られ、結果として全国津々浦々でジャムやドレッシングが道の駅や直売所に並ぶことになる。最近では同じように黒ニンニクや甘酒などの商品開発が全国で進んでいる。これらの商品は食品衛生法上の施設設置基準等の規制が他の加工方法に比べそれほど厳しくないため、生産者が小規模な設備投資で加工施設を整備できる。つまり、作る側の事情で増えている商品なのだ。使い手の場面を考えずに作ったストーリー性の希薄な商品の場合、「物珍しさ」以外で地域を越えて普及していくことは難しく、類似品が全国に出回ると、地域を訪れる観光客が「ご当地商品」として買い求めることはなくなってしまう。
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松田恭子 マツダキョウコ
(株)結アソシエイト
代表取締役
日本能率協会総合研究所で公共系地域計画コンサルタントとして10年間勤務後、東京農業大学国際食糧情報学科助手を経て農業コンサルタントとして独立。実需者と生産者の連携の仕組みづくりや産地ブランド戦略を支援している。日本政策金融公庫農業経営上級アドバイザー試験合格者。(株)結アソシエイト代表取締役。
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