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【Opinion】
衝撃が走ったジャガイモシロシストセンチュウの発見
- TOMTENグループ 代表取締役 山道弘敬
- 2015年10月09日
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それにしても、農林水産省が同日付けプレスリリースで「急速にまん延するおそれはない」と発表した根拠は一体なんなのか。今回発見されたものとは異なる種類のジャガイモシストセンチュウ(学名:Globo- dera rostochiensis、以下Gr)では毎年のように新しい感染の報告が続き、北海道内のジャガイモ主産地に非汚染地帯を見いだすことが難しいほどに感染が進もうとしている。一部地域では見つかることが心配で、検査することそれ自体が恐ろしいという声さえある。
2006年4月13日、米国・アイダホ州東部のジャガイモ加工場に付属する選果場で採取されたTare(ジャガイモに付着していた土砂)の中からGpが確認された。これは米国での最初の発見であった。選果場での土壌採集は毎日行なわれているが、1週間分を混合してまとめてアイダホ大学センチュウ研究室で検査することになっていた。
Gp発見の余波はすぐ現れた。アイダホ州からジャガイモを輸入していたメキシコ、カナダ、韓国、そして我が日本もすぐにジャガイモの輸入を禁止した。折しも日本では、米国の長年の悲願であった日本へのポテトチップ用ジャガイモの輸出が解禁になったまさしくその最初の年にこの事件は起きた。
2006年4月13日、米国・アイダホ州東部のジャガイモ加工場に付属する選果場で採取されたTare(ジャガイモに付着していた土砂)の中からGpが確認された。これは米国での最初の発見であった。選果場での土壌採集は毎日行なわれているが、1週間分を混合してまとめてアイダホ大学センチュウ研究室で検査することになっていた。
Gp発見の余波はすぐ現れた。アイダホ州からジャガイモを輸入していたメキシコ、カナダ、韓国、そして我が日本もすぐにジャガイモの輸入を禁止した。折しも日本では、米国の長年の悲願であった日本へのポテトチップ用ジャガイモの輸出が解禁になったまさしくその最初の年にこの事件は起きた。
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山道弘敬 ヤマミチヒロタカ
TOMTENグループ
代表取締役
1955年、北海道苫小牧市生まれ。北海道大学農学部農業工学科卒業。食品加工メーカーなどを経て、2004年に(有)TOMTENを設立。その後、株式会社化し、農産物の乾燥・貯蔵・鮮度保持を中心に事業を展開している。13年から大型鉄製コンテナに入れたタマネギを大量に施設乾燥させるアスパレーションシステムの提供を始めた。一方、ポテトニュースジャパンウェブサイト(http://www.potatonews.jp/)を運営するPotato News Japan(有)の代表編集委員も務め、農業ジャーナリストとしての側面も持つ。北海道帯広市在住。
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