ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

特集

乾燥野菜の進化形 チャンスをとらえるヒント集


地元の生産者と契約し、地元で加工していることには、いくつかのメリットがある。まず地元から調達し、地元で加工すれば中間流通のコストを減らすことができる点だ。
「流通にコストをかけなければ、その分を地元の農業者に還元できます。もともとコメの代わりになる作物で地域の農業の所得を確保しようとした会社ですから、そういう考え方をしています。ですからハンコを押す契約というより、信頼を結ぶ関係です」
また、加工工場を作物の収穫状況に合わせて稼働するためには常に情報交換が必要だ。地元であればその連携がしやすいというメリットも出てくる。
自社農場をつくったのは2004年だった(当初は別組織の農事組合法人、その後合併)。設立の大きな目的は、高齢化による後継者不足を補うためでもあった。吉良食品のある大津町は中山間地にあるため、どうしても人手が必要になる。また、乾燥野菜は基本的に安い食材であり、安定的に出荷しなければならない。自社農場を持つことによってコストと安定供給を解決し、自社農場に協力する農業者の所得の確保に努めているという。
吉良氏は将来の構想を次のように語る。
「加工工場は原料があるところにつくるべきです。過疎化が進んでいる農村に加工工場を建設して産業化していきたい。それを私たちが持っている販路につなげていきたいと思います」

企業紹介
吉良食品(株)
本 社:熊本県菊池郡大津町
電 話:096-293-8778
URL:http://www.kira-shokuhin.co.jp/
自社農場:22ha
従業員数:70人

関連記事

powered by weblio