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特集

乾燥野菜の進化形 チャンスをとらえるヒント集


輸入先は中国に始まり、その後は米国、最近ではタイやベトナムなどが加わっている。インスタントラーメンは一般的に大量生産される低価格の商品だ。それに見合うコストでかやくをつくるには、やはり低価格の輸入原料が優先される。

【乾燥食品でも必要な徹底した衛生管理】
乾燥野菜への注目が高まるなかで、農業者自らが、あるいは加工会社と連携しながら新規参入するケースも増えている。その際に気をつけなければならないのが衛生面。生鮮野菜と乾燥野菜では販売主の衛生管理の責任の度合が大きく変わってくるからだ。
食品衛生法に基づいて健康被害を起こさないように殺菌処理をし、大腸菌群は陰性で販売する必要がある。生鮮野菜には大腸菌群や土壌由来の耐熱性菌などが付着していることがあるが、一般的にそれらが増殖して健康被害を起こす前に消費される。しかし乾燥野菜は長く保管されるものだ。乾燥させた状態では微生物自体は増殖しにくいが、すでに毒素を産生している場合や、乾燥後の包装の不備により、健康被害を起こすこともある。
つまり、生産者が乾燥野菜を製造・販売する場合は、販売ルートの確保と衛生管理をクリアすることが求められる。


食品乾燥機も進化する
栄養素や香りを損なわない「ドライアライブ」
(株)大一・テクノ(岐阜県羽島市)ほか

国内最大の農業イベント「農業ワールド」で六次産業化などをテーマにした出展者が参加する「国際次世代農業EXPO」。10月14日からの3日間にわたって千葉市美浜区で開催されたその出展者のなかに、岐阜県羽島市に拠点を置く食品乾燥機メーカー(株)大一・テクノの姿があった。
同社が満を持して披露した商品は、「多機能真空乾燥機」と呼んでいる「DRY ALIVE(ドライアライブ)」。高さ2050×横幅2150×長さ2900mmという庫内に、野菜や果物を載せたトレーを20段重ねで積み込んだキャスター付き台車を入れて、真空乾燥させるというもの。これ一台で殺菌や蒸し、冷却までできる。一度庫内に入れたら最後まで食材を移動する必要がないので、雑菌が付着する心配がなく衛生的だ。
ただしこの乾燥機の特徴はなんといっても、加工する農畜産物の細胞を傷つけることなく、栄養素や香りをそのまま残せることに尽きる。逆にいえば素材の良し悪しが如実に商品に現れる。だから、良い素材ほどその味が際立つようになっている。
水分率が7%を超えるとカビが生えやすくなるし、5%を下回るとそれだけ栄養素を失ってしまう。ドライアライブは素材の水分率ぎりぎり5%を保持できるので、添加物や保存料、香料を使う必要はない。

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