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特集

乾燥野菜の進化形 チャンスをとらえるヒント集



【自衛隊も携帯食として
導入を検討】

東日本大震災を機に自衛隊もドライアライブに注目した。自衛隊の携帯食といえばレトルト食品が少なくない。ただ、栄養素の多くは抜けてしまっている。何日も食べ続ければ、栄養不足に陥る。それでは体力仕事の自衛隊員は持たない。
そこで自衛隊はドライアライブで加工した乾燥食材を購入し、その保存性を試しているところ。期待どおりなら、携帯食として導入するという。中谷さんはこうした動きを踏まえ、非常食の市場の行方を次のように見ている。
「日本全国で災害が増えているから、非常食の市場は伸びていくだろう。また、すでに主食に関してはおいしさを重視するようになっている。副食についてもその方向に向かうはずだ。だからドライアライブが活躍する場面は増えてくると思う」

【鹿児島のJAが
干し芋を産地化へ】

前島さんや中谷さんたちが注目するのは非常食だけではない。地方の特産物の商品化にも力を入れている。なかでも成長しそうなのが、鹿児島県志布志市のJAあおぞらの干し芋事業。同JAは2014年12月、約2億5000万円をかけてドライアライブを導入した加工施設を竣工した。ここで作るのは九州にはなじみのない干し芋。干し芋の産地と消費地は東北地方や関東地方だった。ただ、九州はサツマイモの大産地なので、干し芋を食べる文化を根付かせようという試みだ。もちろん大消費地にも売っていく。
同JAの年間生産量は200t。ただし、干し芋全体の需要量は5000tある。前島さんは「天日で干すより、ドライアライブで乾燥させたほうがずっとうまい干し芋ができる。だからJAあおぞらの市場シェアは伸びていくだろう」と期待する。
前島さんも中谷さんも、ドライアライブの普及には、産地側が特産を使った商品開発を切望していることが肝心だという。ドライアライブで加工すると素材の良し悪しが如実に現れる。だから良質な素材を作れる、意欲のある産地と組んでいきたいと話している。

企業紹介
(株)大一・テクノ
岐阜県羽島市福寿町千代田1-31
TEL:058-391-7711
(株)エフ・ジー
岐阜県羽島市福寿町千代田1-23-2
TEL:058-394-3031
(株)ハンズ・フーズ・ジャパン
岐阜県羽島市福寿町千代田1-23-2-4F
TEL:058-322-7097
ドライアライブURL
http://www.dryalive.net

用途も進化し続ける
乾燥野菜の「新しい形」がラインナップ

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