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紀平真理子のオランダ通信

圃場面積90ha、顧客直送ゼロで有機栽培、Weidsicht農場(1)

オランダ中部フレボランド州にあるWeidsicht農場を訪問し、Evert Rienks氏に話を聞いた。土壌改良を施して軽粘土質へ変えた埋立地で有機栽培を行なっている。
同農場では90haの圃場で6~12年輪作を採用し、ジャガイモ、スペルト種小麦、ニンジン、タマネギ、ブロッコリー、キャベツ、甜菜、ハーブ類などを生産している。収量はジャガイモ・タマネギ・キャベツは慣行栽培の60~70%、ブロッコリー・ニンジンは慣行の平均程度はあるそうだ。「GM種はもちろん有機栽培用の疫病耐性のある品種もまだあまり信用していない」とのこと。
ブロッコリーは、出荷先の加工会社と品種や出荷量をあらかじめ決定。4~6月に機械で定植後、70~100日で派遣ワーカーにより手摘みで収穫作業を行なう。
タマネギは3月に苗床3cmの深さに幅4.5m、毎時2.5kmでゆっくり播種。畝間には定期的にカルチベーターをかける。9月上旬に圃場で数日間乾燥して収穫。その後8週間ベンチレーションシステムで貯蔵し、11月には2℃で冷蔵する。「タマネギは貯蔵がポイントだ。貯蔵設備への投資コストは1kg当たり週5セント、最も赤字になりやすい作物なので、同じ販売先との長期契約のほうがよい。60%はドイツ・フランス・イギリスに輸出している」。というのもオランダでは納入価格が下がり続け、一方イギリスは品質と納入日に厳しいが毎年納入価格は一定だ。またドイツは市場価格により納入価格は変動するが契約ベースだ。

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