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【今年の市場相場を読む】
トレンドを作ってみたい野菜類 シシトウ/シュンギク/ナノハナ/カイワレ
- 第230回 2015年11月06日
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シシトウ
ひたすら使ってくれる業務用需要。ミニピーマンのコンセプトで攻め
【概況】
東京市場のシシトウの入荷をこの20年で見ると、入荷量全体では約3割減、単価は13%ほど下落。トウガラシの部類をシシトウの統計に入れてしまう会社もあるから、4割近い減少か。ただ、思ったほど減っていないのは、主産地高知の存在。シェアは57%から51%に下がったとはいえ、主産地の自覚が非常に強い。一般需要は期待薄でも、オクラやキヌサヤに替えないで、ひたすらシシトウを使う業務需要が底支えしている。
【背景】
家庭用より一足先に和食を意識しはじめた業務用需要者は、添え物としてのシシトウを見直してきた。高知からの出荷状況を見ても、昨年も数量がそれほど増えたわけではないが強気だった。家庭用に売り込むより、業務用を回復させるのが先だ。高知産の入荷量はかつて1000tを上回っていたものが、小物の悲しさで460t程度まで激減した。目標単価を下回れば、面積を減らす。だから、市場側からの注文に十分に対応できるのだ。
【今後の対応】
業務用の回復は、いわば自然増みたいなものだが、家庭用については提案も必要になる。シシトウは、言ってみれば「そのまま使えるミニピーマン」である。不況下に業務用需要がシシトウ離れしたことが大きな要因ではあるが、シシトウ自体が消費者に支持されず、安くなっても買ってもらえず普及しなかったことも背景にある。「ミニピーマン」というコンセプトなら、いくらでも応用が利く提案ができる。ピーマン嫌いが食べられるような……。
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