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高雄市内を移動中にハイヤーの運転手さんにお願いして岡山航空基地を訪れた。私は30年前に飛行機を習い始めたころ、操縦教官からいろいろな戦闘を聞いていた。その教官は先の大戦で祖国防衛の任を託された一式陸攻に乗り、8月17日まで特攻要員を経験した。台湾沖航空戦の最前線だった岡山航空基地から離陸した航空機のうち日本機300機、そして敵国だったアメリカ機90機が海の藻くずとして散っていった。この航空戦の後、日本は数少なくなった残りの航空機で特攻作戦に大きく舵を取ってしまったと聞く。
また、この作戦に参加された搭乗員で現役世界最高齢パイロットの高橋淳さんにも話をおうかがいしたことがある。「高橋一式」を画像で検索してください。そのなかに、大海原を3機の一式陸攻が飛び、1機だけ高度が高い写真がある。言葉で語る必要はありません。これが祖国を守るという意味だと感じるはずです。
こんな思いがある岡山航空基地の写真を撮ろうと、基地の正面の道路の真ん中にあるグリーンベルトからスマホを基地に向けると、警備の兵士が大きく手を振り、「ダメ、ダメ」と威嚇してきた。「写真を撮りたいだけです」と英語で話すも、頑なに拒否された。
その後、今回の一番の目的地である台中の乾燥機メーカー三久に行き、最新型の穀物乾燥機を見学することにした。その前に我々だけで食事をしようと考えていたが、三久の顔見知りの営業マンからランチを誘われたので、遠慮しないでご馳走になることにした。案内されたのは台中ビジネス街のど真ん中、時計は12時を少し回っていたが、お店の中はガラガラだった。どう考えても庶民が食事をする場所ではない。メニューなし。出てきたのはフカヒレ・スープにロブスター……おいしかったが、そこまで北海道の農家のオヤジに接待しなくてもよかったのに。こんな料理を今度いつ食べられるのかそっちのほうが心配になってきた。
リップサービスだけ
では済まされない
その後工場に向かった。えーっ!見せてくれないの? なんでもチョー最新式のため、静岡製機の社員にも見せていないそうだが、年が明けて2月には工場移転とともにお披露目をするそうで、日本からも見学ツアーを組むので、静岡製機の各営業所に問い合わせてください。
敷地内を見回すと、ドでかい乾燥機があった。キャパを聞いてまたびっくり。なんと1200石を超えるというから、ざっくり麦で140t入ることになる。長沼でも50~80石が主流なのだから、その大きさを想像していただけるだろう。5年前に来たときは500石タイプがあり、それでもびっくりしたのに、いまではそんな大きさでは中途半端なので生産を中止したそうだ。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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