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ハクサイ
輸入前年比7倍。キムチ需要に万全の対応策を
【概況】
東京市場のハクサイの入荷はほとんど変わらないが、全体の輸入の前年比は700%。29tから205tに増えた。ハクサイはかつて不作時には緊急輸入が頻繁に行なわれていたが、近年では07年まで輸入ゼロが続いた。しかし、08年から徐々に増え始め11年には757t。以降は減り始めたものの、14年にはまた増えたのだ。この先どうなるのか、見通しにくいのは東京市場には入荷していないからだ。
【背景】
輸入のブレが大きいのは、業務用需要や加工需要が市場流通だけでは間に合わず、不足分を緊急に入れる、というのが最も多いパターンだ。業務用は、一時的な対応が中心だが、加工需要となると、仮にキムチなどを製造している場合は、輸入がこれから増えて固定していく可能性はある。200t余りなら取るに足りない数字だが、ケース数だと2万。多くはないが少なくもない。今年15年の数字がどうなるか問題だ。
【今後の対応】
キムチはすっかり日本に定着した。韓国からの輸入もあるが、ほとんどの漬物企業がキムチを定番商品にしている。「キュウリのきゅうちゃん」で有名な東海漬物も、いまはキムチが取り扱いのトップ商品になっている。生鮮ハクサイの一般家庭での消費減が続いている一方で国内産キムチが大躍進。ハクサイは典型的な重量野菜であり、生産者の高齢化を考えると今後の自然増はない。加工業務筋との契約を進めたい品目である。
トウモロコシ
複数の国から市場入荷。バンタムなど古い品種への回帰も
【概況】
東京市場のトウモロコシの入荷は前年とほぼ同様だ。しかし、全体の輸入は対前年比165%に増えた。このうち13年の輸入品の市場入荷18tに対して14年は34tと倍増しているのが目立つ。トウモロコシの輸入は05年で480tあったが、以降、一本調子で減少し、13年で底を着いた感があった。輸入先は米国、メキシコ、中国、タイ、フィリピンなどが多く、しかも年間にわたって入荷しているのが特徴だ。
【背景】
かつて冬場などの季節外れの時期には、ニュージーランドからの輸入が定番だったが、いまはフィリピンに替わっている。ハクサイのケースとは異なり、トウモロコシは市場流通が中心。しかも、輸入量は夏から秋の日本のシーズンに合わせた時期に多い。需要は業務加工用が中心だろう。中心食材ではないため、欲しいときに市場で調達するのが合理的なのだ。14年に増えたからといって、以降さらに拡大することはない。
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