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【今月の数字】
20億円(新設されたホテル旅館リニューアルファンド)
- (株)結アソシエイト 代表取締役 松田恭子
- 第138回 2016年01月05日
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あるブドウ果樹園では30品種以上を栽培し、時間制限なしに「一粒ずつ」もぎ取ってブドウ狩りを楽しめるとあって、「希少なあの品種がもぎ取りで食べられるなんて!」とブドウ好きから熱狂的な支持を得ている。さらに定型のセットではなく顧客の要望を聞いてひとつひとつ詰め合わせていくため、地域外からの顧客の2倍以上、地元民が地域外に送るギフトとして使っているという。一見常識では考えられない商売の仕方は、製造販売にとどまらずサービス業の域に達している。
しかし果樹経営には構造的な課題がある。成園になるまでの育成期間は投下する費用に対して収入が得られないため、規模が大きくなるほどそのタイムラグがきつい。そのため、観光果樹園といえども正社員を雇うのは容易ではなく、流動的なスタッフにマルチタスクを担ってもらわなければならない人材教育の悩みを抱えている。ブドウもぎ取りの経営者も、さらに先の展開は数年後に子供が後継者として就農することが条件だという。商才に長けた女性経営者が投資により大きな経営を任される機会を得たなら目覚ましい成果を上げるのだろうと思った。
しかし果樹経営には構造的な課題がある。成園になるまでの育成期間は投下する費用に対して収入が得られないため、規模が大きくなるほどそのタイムラグがきつい。そのため、観光果樹園といえども正社員を雇うのは容易ではなく、流動的なスタッフにマルチタスクを担ってもらわなければならない人材教育の悩みを抱えている。ブドウもぎ取りの経営者も、さらに先の展開は数年後に子供が後継者として就農することが条件だという。商才に長けた女性経営者が投資により大きな経営を任される機会を得たなら目覚ましい成果を上げるのだろうと思った。
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松田恭子 マツダキョウコ
(株)結アソシエイト
代表取締役
日本能率協会総合研究所で公共系地域計画コンサルタントとして10年間勤務後、東京農業大学国際食糧情報学科助手を経て農業コンサルタントとして独立。実需者と生産者の連携の仕組みづくりや産地ブランド戦略を支援している。日本政策金融公庫農業経営上級アドバイザー試験合格者。(株)結アソシエイト代表取締役。
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