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江刺の稲

縁故米無償譲渡の実態をどう見るか

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第237回 2016年02月04日

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もし僕が田舎で水田を持ち、町に子どもや孫がいたとしたら、きっと同じことをするだろう。経済的に引き合わないものだとしても、孫や子ども可愛さからだ。かつてのように貧しさからではなく、豊かな日本だからこそ趣味的コメ作りが続き、親戚知人にコメは送られる。家族への情、そしてコメ作りが面白いからだ。
親戚知人への無償コメ流通の比率は年々減少している。生産コストが高いからではなく、高齢化の進行で町にいる家族にコメを送ることが続けられなくなっているのだ。
そう考えれば、彼らの行動に対して経済合理に基づく政策的対応をしたところで効果は期待できない。ということは、減少はしていくがコメの供給過剰は少なくとも5年は続くだろう。そして、法外な財政負担を伴う飼料米政策は長くは続けられない。だとしたら、経営者は自らコメ生産の経営リスクを軽減する方法を考えるべきだ。だから、水田での子実トウモロコシ生産なのである。

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