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トウモロコシのはなし

トウモロコシとカビ毒(2)

前回は、なぜカビ毒がトウモロコシ栽培に取り組むうえで重要な危害なのかについて紹介した。すでに記載したとおり、カビ毒は100種類以上確認されているが、実際ヒトや家畜への影響という観点で見れば、注視すべきものはそれほど多くない。
繰り返しになるが、カビ毒をゼロにすることは難しく、あくまで問題ない低い値にコントロールすることが重要になる。表1は、国内の家畜用飼料添加剤メーカーである日本ニュートリション(株)が、牛用サイレージの原料に使用するデントコーン(収穫後)のカビ毒陽性率を検査したデータである。これらの検体はすべて農水省の飼料のカビ毒基準値を超えておらず、家畜用飼料としては問題なく給与可能なものであることを強調しておく。
ただし、カビ毒はゼロではなく存在している、というところに注目したい。つまり、管理を怠れば基準値を超えることにもなり得る。また、トウモロコシ以外の作物を汚染するリスクを抱えているという観点からも、十分な防除対策が必要である。

基準値とリスク管理措置

カビ毒を考えるうえでは食品原料、飼料両方の基準値を知っておく必要がある。食品は食品衛生法、飼料は飼料安全法(表2)でその値が定められている。
今回は、とくに影響が大きいと考えられるデオキシニバレノール(DON)、ニバレノール(NIV)、フモニシン、ゼアラレノン、アフラトキシンについてまとめる。

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