ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

トウモロコシのはなし

トウモロコシとカビ毒(2)


対策の一つは栽植時の倒伏防止である。倒伏すると、子実部分が蒸れてカビが発生し、カビ毒が産出されることがわかっている。倒伏しづらい品種を選択し、倒伏の原因となる高密植を避け、適正な密度で栽植する。播種時期が遅れると倒伏しやすくなるため、適期播種も重要だ。
また、子実が包葉から露出しにくい品種を選定することも予防策になる。子実の露出により鳥害、虫害による損傷が起こり、そこから赤カビ菌が侵入、増殖する。また、獣害による傷もカビ発生の原因となることから、副次的にこのような対策も必要になってくる。
【収穫時の注意点】
これらの対策を行なっても、完璧に赤カビ病菌の感染を防ぐことは難しい。トウモロコシは赤カビ病菌に感染すると、乳熟期ごろから植物体全体でDONが蓄積されはじめ、生育とともに徐々にDON含有量が増加していくことがわかっている(表2)。とくに、収穫適期を逃した完熟期のトウモロコシではDONが高濃度で検出されている。つまり、収穫適期である黄熟期に収穫し、極力刈り遅れないようにすることで、赤カビ病菌に感染してもDONの含有量を低く抑えることができる。
カビの増殖を防ぐ第一歩は清潔な環境で処理することである。収穫機材も清潔を心がけたい。
【収穫後・保管時の注意点】
処理残さやほこりが残る環境はカビが発生しやすい。収穫後は新たなカビが混入しないよう配慮したい。
水分は、14~15%程度にまで乾燥させることがカビ対策に有用であると考えられる。ここから1%でも水分含量が高くなると保管中、破砕後の両方でカビ発生を引き起こす可能性が高くなり、年1~2回の収穫では廃棄ロスがあまりに増えてしまう。パレットなどでの通気の確保など、十分な乾燥とそれを維持する保管環境を整えることが肝要だ。
アフラトキシンはとくに、高温下の保管で含量が増えるという報告がある。乾燥と併せて、15℃以下の低温保管を心がけたい。保管中の鳥獣害もカビ発生につながることから、これらを防ぐ対策も実施する。

カビ発生とカビ毒産出

さて、一つ注意しておきたいのは、カビの発生とカビ毒の産出が必ずしもイコールではないということである。見た目にカビが発生しても、カビ毒を産出しない場合がある。一方で、見た目ではカビが発生しているとわからない状況でも、カビの胞子などが付着し、カビ毒が発生している場合もある。カビ毒は目に見えるものではないため、随時サンプリングし、長期的にモニタリングを行なって品質に関するデータを蓄積していかなければならない。

関連記事

powered by weblio