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今年の市場相場を読む

伝統野菜過去10年間の動向 ダイコン/カブ/コマツナ/ウド


【今後の対応】
何しろ、コマツナは5代将軍綱吉が大いに気に入って、御殿内で栽培していたともいう。春はうぐいすの鳴くころに食べるから「うぐいすな」、冬には「ふゆな」「ゆきな」などと呼んできた。こんな歴史や物語があるのだから、ただの「コマツナ」として流通させてはもったいない。江戸野菜が注目されてきているのだから、「うぐいすな」「ゆきな」といった名前をリバイバルしてみたらどうか。東京の人も地産地消を待っている。

ウド
軟白技術より山菜志向か? 日本独自食材のPR法

【概況】
15年、東京市場へ入荷した軟白ウドと山ウド(別統計で山菜に分類)を足すと年間約950t、うち軟白ウドが400t強ある。しかし、この10年でウドの入荷は34%も減った。しかも、約2割安。軟白の手間と食用部分が多いことなどを考えると、山ウドより高いはずなのに約2割も単価が下がったのだ。300年も続いてきた軟白化と周年化技術より、自然っぽい「季節の山菜」か。さてウドの運命は。
【背景】
江戸野菜として認定されているのは「東京うど」である。東京産は、ほとんどが軟白ウドとして出荷されているが、05年の62tから15年には26tまで減った。山ウドのほうは山菜の仲間として需要が伸びているが、食べられる部分は20cmほどしかない。対して軟白するとモヤシだから、ひょろひょろ伸びて40cmにはなる。山ウドの強烈な風味は粋じゃない、と柔らかく風味もまろやかにした軟白ウドは、まさに江戸野菜というにふさわしい。
【今後の対応】
和食ブームの昨今。季節を大切にする和食文化に、ウドは欠かすことができない。年明けのハシリ、3~4月の盛り、初夏までの名残、この季節感なくして和食文化は語れない。酢の物や天ぷら以外にも、サラダのような洋風、セロリのように魚介といためる中華風もいいだろう。いま外国からの観光客も大きく増え、日本人としてのアイデンティティーが問われている。ウドは日本にしかない食材。さてこれをどう説明します?

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