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藤田 そうなんですね、でもうちは今年から加工も始めようと思っていますので、短い時間でも働いてくれるのであれば単純にありがたいです。農作業も、他の仕事に比べて分割しやすいので、ちょうどいいなあって。ただ、どうして正社員なんですか? いままでのパートさんとは何が違うんですか?
短時間勤務の正社員が
もたらすメリット
伝法院 たとえば、これまでのように賃金水準の低いパートさんとして雇ったら、それなりの仕事はしてくれますが、責任は生じないので、主体的に仕事にかかわろうとしません。しかし、短時間勤務の正社員として雇うことで、本人も周りも責任感を共有し、積極的な姿勢で仕事にかかわります。それに、今回のママ友さんのような短時間勤務の正社員がいてくれると、組織としても、良い効果が現れるんですよ。時間が限られているのでコミュニケーションの方法が変わり、お互いができること、できないことを理解しあいサポートしあう文化ができたりと、良い方向の変化が期待できます。それに、加工品を作るのであれば、ぴったりじゃないですか。きっと大活躍してくれると思いますよ。
藤田 かわいいデザインを考えられるとか、そういうことですか?
千代 私もやってみたい!
伝法院 はい、それも半分正解です。ただ、大事なのは“より消費者の目線に立てる”ということです。いまはもう、ただ安ければ売れる、かわいければ売れるという単純な消費傾向の世の中ではないので、消費者の立場に立って、どういう商品だったら買いたいのか、それを買ったらどういう行動をするのか、具体的に考えられることが重要です。その視点を生産者側が持っているというのは、とても大きな強みですね。
藤田 そういうことなんですね。そこまで深くは考えていませんでした。やはり、ママ友に短時間の正社員として来てもらうべきですね! さっそく面接をして、いつ、どれくらいの時間働けるのかを聞いてみたいと思います。
今回の執筆者:村田小百合(むらた・さゆり)
社会保険労務士
(有)人事・労務
パートナーコンサルタント
前職は総合建設会社総務部に20年間勤務。うち9年間役員として経営に携わるなか、労使トラブルや経営の危機に直面し、企業存続の根幹はマンパワーだと痛感する。2011年に地元埼玉県春日部市で社会保険労務士事務所を開業。自然と地元での活動が増え、春日部の元気を考えるようになる。「地域密着」プラス「頑張る社長を応援する」をモットーとして活動している。
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矢萩大輔 ヤハギダイスケ
(有)人事・労務
代表取締役
大手ゼネコン勤務後、1995年に社会保険労務士として都内最年少で開業。起業支援ポータルサイト「ドリームゲート」アドバイザーとして新規就農にも相談に乗っている。農業を通したリーダーシップ研修の場として自社農園「アルパカファーム」を運営。八戸農業ビジネスナイトセミナーや、FM東京「あぐりずむ」の出演プロデュースなども。著書『脱家族経営!若者に魅力ある農業経営のレシピを教えます。』ほか。
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