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今年の市場相場を読む

今年の売れ筋期待が高い野菜類 ズッキーニ/ミニトマト/ブロッコリー/パプリカ


【今後の対応】
日本で最大のブロッコリー生産者は誰か? 周年供給のために全国に6農場を持ち、日本のブロッコリー取り扱いの15%程度を握るドールである。ドールはこの10年で自社輸入分のほとんどを自社農園生産に切り替えてきた。「国産ドール」はすっかり定着。生産者1社がこれだけのシェアを持つ事例は他にない。品種・規格・流通方式等を統一、播種から収穫まで同じチームが各地を順繰りに回る。それが最大のメリットだ。

パプリカ
不動の首位韓国。期待に応えて国内産地は奮起せよ

【概況】
パプリカは売れ筋期待値で6位である。東京市場への入荷は、この10年で数量19%の増加、単価も1割近く上げた。05年において(この年は「ジャンボピーマン」として集計)、トップ産地は40%ものシェアを持つ韓国で、2位は17%の高知、3位オランダ15%、4位ニュージーランド12%。つまり67%が輸入品ということになる。これが15年でもトップは韓国でシェアは57%になり、数量は7割も増えた。
【背景】
国内では茨城・高知・宮崎あたりが頑張っているが、輸入品はその上を行く。韓国のトップにオランダ、ニュージーランドが競り合っており、15年ではこの3カ国で77%を占める。この10年、輸入野菜の国産化が確実に進展している。ところが、このパプリカだけは例外。韓国が国策として輸出支援を始め、オランダは世界的にも注目されている大型ハウスによる「スマート・アグリ」が急拡大している。そのためかえって輸入が増えているのだ。
【今後の対応】
パプリカの輸入が思ったほど減らないのはおそらく消費者が「中国産」ではないから気にしないのではないか。ただ重要なことは、売れ筋期待度が高いのは、パプリカそのものの家庭使用が増えていることに加え、各産地が導入しはじめて、国産が増えてきているからということもありそうだ。ピーマンのように、パプリカ産地がサミットを招集し、消費者対策や共同宣伝、調理コンテストなど国産をアピールする時期である。

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