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編集長インタビュー

プレミアム新時代 コミュニケーションが付加価値をつくりだす


昆 欠乏の時代は、体位向上が重要でしたから、当時の権威ある人たちの言うことが有効でしたが、いまは自分の体の反応や自分の判断をもとに食べ物を選ぶようになったので、福島屋さんのような店舗が求められるようになってきたのではないかと思うのですが。
福島 おっしゃるとおりだと思います。ただ、そこにも先駆けで引っ張る方々がいます。いろいろ意見はありますが、やはり少しお金にゆとりがある方々が食を大事にします。とくにこの六本木店のある地域には、そういう方々が多いと思います。いま開いている講座では、自分の食の環境を整えようと思うお客様が、店舗のなかにある身近な食だけではなく、さらにその外側にある生産環境や社会環境や自然環境も議論しています。講座では、材料の選び方とか料理のアドバイスをしながら、自分がおいしいと思うことや、よくないと思うことをストレートに受け止めて、自分の感覚を信頼して、食の環境をつくっていけばいいというお話をしています。

とんでもないことを
ずっと続けてきた日本

昆 先日、「日本に子実トウモロコシ産業をつくろう」シンポジウムでお話ししましたが、日本ではトウモロコシを約1200万~1600万t輸入しています。そのなかのNon‐GMトウモロコシ約150万tを国産にしようという取り組みをしています。
福島 私自身も国産の子実トウモロコシに興味があります。自国の食品は自国でカバーするのは基本です。そんなに多くの割合で輸入されたものが飼料になっている状況はおかしい。長い間に、どこかにリズムの狂いが出てくると思います。
昆 食料安全保障の問題以上に、土壌のバランスが崩れることが問題です。化学肥料か有機肥料かの別ではなく、窒素成分を輸入して家畜に食べさせているので、狭い国土のなかで糞尿過剰、窒素成分過剰になる。それで物質循環の環境が壊れている。そう考えると、私たちはとんでもないことをずっと続けているということになります。
福島 それはすごいお話ですね。全体から見ると、バランスが崩れているということですね。
昆 コメではなくトウモロコシをつくれば、供給バランスだけでなく、生態系のバランスがまともになります。海外では基本的にトウモロコシは大豆と輪作される作物です。大豆は窒素を固定しますが、窒素が濃すぎるところは大豆がよく育ちません。トウモロコシは肥料をよく食うので土壌のバランスがよくなり、大豆もよく育つようになります。さらに、トウモロコシは根が深く伸びるので土壌の排水もよくなる。排水のよさは、大豆に限らずあらゆる作物にとってよいことです。水が流れるのと同時に空気も入りますから。適正減水深という言葉もあるように、水田でも水が毎日2.5cm縦に流れることが大事だと言われています。

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