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土と施肥の基礎知識

土の有機成分


そこで、図2の右のように微生物は生き延びるためにまずくて硬い腐植を食べ、その結果として腐植含有量が減少する。このような現象がいわゆる地力の消耗であり、多くの水田で起こっている。化学肥料だけの施肥に加えて、収穫後のワラや籾殻を水田から持ち出せば、そのような地力の消耗がより一層促進される。
一方、図2の左のように適切に有機物を施用すれば、微生物は柔らかくておいしい有機物をえさにするので、まずい腐植には見向きもしない。すなわち、腐植含有量は減らないわけである。しかし、とくに園芸では土づくりのためと堆肥を多量施用する傾向にある。堆肥が完熟すればするほどリン酸やカリが濃縮される。完熟堆肥をたくさん施すほど土の養分過剰が進むので、注意したい。
土づくりに有機物が必要なわけを土壌微生物のえさと考えると、堆肥だけが有機物ではなく、油かすや魚かすなどの有機質肥料や緑肥もおいしいえさとなる。堆肥とは施用前に微生物による分解を受けた資材であるので、いわば有機物のかすで、微生物にとっては有機質肥料や緑肥のような新鮮有機物のほうがおいしいはずだ。ただし、通気性の悪い水田に新鮮な有機物を多量に施用すると、微生物が食べ過ぎて、土の中の酸素が欠乏し二酸化炭素が増え、根腐れを起こしやすくなるので、水田には堆肥のほうが無難だ。

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