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ミシガン州のアミーゴが多く働いている農場に行ったときは、遠く離れても「仲間が来た」と大騒ぎになった。当時の成田発のノースウエスト航空に乗り込んだときはアミーゴCAが私を見て突然メキシカンで話し始め、隣にいたかわいい日本人おねーちゃんも一緒に大笑いしてくれた。LAを歩いていると嘘くさいスーツを着たアミーゴからメキシカンで「寄付してください」と言われたが、シチズンではないのでその義務はないと強めに言ったら、「じゃーお前は何人なんだ?」と突っかかってきた。
もし髪の毛が金髪で目がブルーアイだったら、ナタリー♪と歌ったフリオ・イグレシアスの弟くらいの扱いだったのかもと親を恨んでも仕方ないことなのだ。
「Te amo」真顔で口説く
つもりのミヤイであった
似たようなネタがあるので、今回の米国行きに話を戻します。ケンタッキー、ノースダコタ、ミネソタの用事も済み、ミネアポリス発DWF(ダラス・フォートワース)とLAX(ロサンゼルス国際空港)を経由して羽田に向かう予定でいた。ところが、DWFで出発が2時間遅れ、結局羽田行きに乗れなくなり、LAX近郊で宿泊することになった。
ターミナルの外のホテル・ピックアップで待つこと30分、ようやくバスに乗り込んだのが21時過ぎだった。ウトウトしていると、運転手が車内に一人しかいない私に話しかけてきた。
「どこから来たんだい」とインドなまりのある英語だった。この手の会話はよくあることなので「ホッカイドウ・ジャパン」とすぐ答えた。
間違っても「ジャパン」などと単品で答えることはしない。多少はバクチになるのだが、「ジャパン」と答えると、たいてい「トウキョウ?」と聞かれる。「ホッカイドウ・ジャパン」と答えると20%くらいの割合で「寒いところからようこそ」となるし、残り80%は「ホッカイドウってどこ?」と聞かれて「マイナス25ファーレンハイトの寒くてレゲー系(ホームレス)がほとんどいない所なんだよ」と言うと驚いてくれる。
さて、この運転手からこんな質問を受けた。「ところでそんな寒いところに仲間はたくさんいるのか」「そこで何をしているのだ」
最初は職業を聞いているのか、単に人が住んでいるのかという質問かと思ったがそうではなかった。運転手は「えっ! あんた日本人だったのか……てっきりアミーゴかと思ったよ」
ホテルに着くと、運転手が学生アルバイトだという受付のアミーゴ・セニョリータにこう言った。「この人アミーゴじゃなくて日本人なんだって」
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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