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北海道馬鈴薯でん粉物語

トラクター営農時代を迎えての馬鈴薯栽培に関する農業機械の開発改良技術 茎葉処理機

なぜ馬鈴薯は茎葉処理を施すのか。これは二つに大別できる。
一つは収穫時の茎葉処理である。生育が進んで収穫期に茎葉が枯凋していれば、とくに処理の必要はないが、生葉が残っていれば、枯凋剤を散布したり、チョッパーで砕断したり、引き抜くなどの処理をする。茎葉が処理されていれば、圃場が乾燥し、塊茎が硬化するとともに、塊茎とストロンが分離しやすくなる。また、土壌の付着が少なくなるばかりか、塊茎に損傷を与えることなく、円滑に収穫できるという理由である。
もう一つは採種圃でウイルスフリーの塊茎を生産するための茎葉処理である。8月にアブラムシ類がウイルスを抱えて飛翔してくるが、 アブラムシ類の完全防除は不可能であるので、茎葉を処理してしまえば、目的を達するというものである。晩生種の8月はいわば青年期である。この時期に枯凋剤を使用すると、維管束褐変症状が発生するので、種イモ生産には好ましくないとされている。採種圃は物理処理が主流である。
でん粉馬鈴薯の収穫はでん粉量との関係があり、茎葉が黄変期を迎えてからの収穫である。黄変期を迎えた馬鈴薯の茎葉処理はどの方法でも難しくはなかった。かつて、多くは作業能率の関係からスプレーヤーで枯凋剤として登録されていない除草剤を平気で使用していた。この除草剤の散布は一時期大問題となった。ある女性のシナリオライターが後志に仕事で来ており、ある日気晴らしに観光バスに乗った。?知安の近くで、バスガイドがここはおいしい馬鈴薯の生産地ですと紹介した。いま、トラクターで薬剤を散布していますが、収穫を前に茎葉を枯らす作業です。ここで薬剤はなんですかと乗客に問われ、バスガイドはなんのためらいもなく除草剤ですと答えた。
しばらくして内地に帰った女性のシナリオライターが雑誌に我々はなぜ毒ジャガイモを食べなければならないのかと書き立てた。ベトナム戦争でアメリカ軍はベトコンの夜襲作戦に困り果て、逃げ込むジャングルを除草剤で枯らす作戦に出た。人道上の問題があるので、人間には被害のない除草剤を選んだと言明しても、ベトちゃん、ドクちゃんなど多数の奇形児が生まれ、社会的に大きな問題になっている。馬鈴薯の収穫期に除草剤を散布して、安全だという保証があるのかと世論をかき立てた。

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