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今月の数字

8.4%(青森県産リンゴの出荷量に占める輸出量の割合)

6月24日のEU離脱の是非を問うイギリスの国民投票の結果を受け、リスク回避のため円が買われた結果、6月末時点で1ドル102~103円の円高となり、主要企業が想定する1ドル110円を大きく超えた。
輸出やインバウンドに成長産業としての一端を期待していた農業にとって、気がかりな状況だ。ただし、こういう状況は自らの経営資源の強みやこれからの戦略を見つめる良い機会だ。輸出やインバウンドの先駆者は、機会に恵まれただけで成功しているのでなく、自分たちの強みを機会と組み合わせて戦略を立てている。
たとえば、山梨県南アルプス市で観光農園を経営する中込農園には、年間1,000人以上の外国人が訪れる。山梨県内で850以上あるといわれる観光農園の中からこの農園が外国人に選ばれる理由は、共同代表が英語教師で英語によるホームページをいち早く作成したこともあるが、この農園に行けば桃やブドウだけでなく、リンゴ、甘柿、サクランボ、梨、プルーンなど50品種以上の果物が7カ月にわたって収穫できることにもある。もともとは国内観光客の客単価とリピート率を上げるために多品種戦略をとったことが始まりで、年間5回以上訪れる県外客もいる。多品種栽培は、かつて県試験場に在籍していたもう一人の共同代表が「山梨では落葉果樹はなんでも作ることができる」と取り組みを進め、実現した。

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