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アルパカファームの経営・労務事件簿

組織の判断軸を共有する

今回のキャスト
社長 藤田 匠
社労士 伝法院 千里
お客さんからクレームが。どうやら藤田社長と現場スタッフの間で意思疎通が図れていないようで。
藤田 伝法院先生、突然押しかけてしまい、すみません。
伝法院 いえいえ、こちらにいらっしゃるとは、珍しいですね。
藤田 じつは、先日相談させていただいた出荷団体のことで、また気にもむことがありまして。
伝法院 コミュニティには、問題はつきものですね。どのようなことがあったんですか?
藤田 昨日、私のところに取引先の方からクレームの電話がありまして。普段より少しだけ多めに欲しくて追加で注文したら、「それはできません」の一点張りだったようで。その前にも別のお客さんから似たようなクレームをもらっていまして、そのときに注意はしたんですけど、ダメで。だから、私が出荷場にいるか、常に電話を受けられるようにしなければいけない状態です。
伝法院 それは、大変な状態ですね。みなさんの間では、どのような対応をすることになったんですか?
藤田 いや、まだ話し合いの最中で、意見が割れていまして。言い分はわからなくはないんですが、「地域の有機野菜でお客様に健康な生活をお届け」という理念に照らして融通できるなら対応するような柔軟性があっても良いと思うんです。
伝法院 理念をもとに考えるのは重要ですが、もしかしたら、その理念だけではほかのメンバーに思いが正確に共有されていないのかもしれないですね。理念に向かって経営をしていくうえで、その道しるべになるのが、「行動指針」です。行動指針はトップダウンではなく、メンバー間の対話によりつくるので、組織の土壌を耕すはたらきをします。また、今回のように、現場の判断と経営陣の判断に誤差が生じたときに、判断軸を正すことができます。自律した組織やコミュニティには必須です。

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