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トウモロコシのはなし

2016年産トウモロコシの生産状況

国内の作付状況

トウモロコシは収穫の最盛期を迎えているが、気になるのはその作付面積と平均収量だ。収量についてはまだデータが出そろっていないため、ここでは今年度の作付状況を報告する。
各地の作付状況を図1に示した。全国の作付総面積は約235haになった。昨年度の約185haに比べると、着実に拡大している。
北海道は今年度200ha規模の作付けを目標としていたが、昨年度の約130haから50ha増の約180haとなった。なかでも大きいのは空知子実コーン生産者組合による作付けで約120ha、収量にして1000~1100tの取り扱いを見込んでいる。
一方の本州以南では、昨年までに取り組みを始めた地域でも仲間が増えたり、面積を拡大したりと継続的な取り組みが見られる。また、今年から新たに山形(鶴岡市、飯豊町)長野、高知、岡山、福岡(那珂川町、桂川町)、鹿児島(鹿屋市)でも取り組みが始まった。とくに山形県飯豊町、鹿児島県鹿屋市の取り組みには行政が積極的にかかわっており、地域の新たな事業として期待が寄せられているようだ。
生産の順調な伸びと並行して、販売先となる契約先をそれぞれ確保しており、その用途は畜産用飼料を筆頭として、製粉材料、商社、食品会社など多岐にわたる。
一方で、昨年度に取り組んだものの継続的な作付けを断念したところも複数ある。かねてより指摘してきた乾燥・貯蔵施設、販売先の確保が難しいことがその原因の一つだ。なかには同じデントコーンを作付けしながらも子実として収穫せず、サイレージ用に切り替えた経営もある。同じ地域である程度のロットがそろわなければ、乾燥・貯蔵施設の確保も、安定供給を望む販売先との契約という面でも、試験栽培の域を超えることはできない。引き続きこれらの問題は、来年度以降の取り組みに向けた課題となっている。

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