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【新・農業経営者ルポ】
非農家出身6年目で73ha、代官山におにぎり屋を開く
- 第148回 2016年11月04日
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今年9月28日。鈴木貴之は創業の夢の一つが実現した。東京代官山に念願のおにぎり屋「ONIGIRI ICHIGO(おにぎり一合)」を開店させたのだ。二坪のおにぎり屋さん。店は小さくとも夢と希望一杯の開店だ。
鈴木は非農家の出身。父親は長く農協に勤めていたがもっぱら金融・保険分野の担当で農業はまったくの素人。家にも農業機械は何もなく文字通りゼロから始めて6年目の今年、鈴木の耕作面積は約73haになっている。誤植ではない。国による減反配分が無くなる再来年の18年(平成30年)には100haを超えるのは確実だ。従業員は鈴木を含めて8名。現場を仕切る専務の加藤史恭(42歳)、それに常務の高橋正樹(41歳)が会社の裏方を取り仕切っている。取引先の話では高橋の仕事の緻密さが億単位の借入金を抱えながら急成長している会社の信頼を高めているという。この二人の取締役がいて鈴木はいつでも自由に東京や神戸へ営業や新規事業実現のための出張に飛び回れる。三人の役員をはじめ従業員には誰も農業経験はない。すでに6年目にして大仙市でも最大級のコメ生産者になっている。農業生産を始めた09年6月に農業生産法人として会社を100万円(現在の資本金は600万円)で登記したが、その社名は株式会社RICE BALL。文字通り“おにぎり”だ。現在も農協や卸に頼らず自ら直接需要者に販売しているが、鈴木は農業を始めるにあたって“おにぎり”という商品にしてお米を売ることを決めていた。コメは原料であって商品ではない。市況による価格の変動もあり、自分の思う価格で売れるとは限らない。だから“おにぎり”という鈴木オリジナルな商品にして売る。これなら作る前から利益が想定できるし営業もいらなくなる。1俵のお米はおにぎりにすると6万円になる。そんな鈴木の農業=おにぎり屋ビジネスのことを紹介しよう。
鈴木は非農家の出身。父親は長く農協に勤めていたがもっぱら金融・保険分野の担当で農業はまったくの素人。家にも農業機械は何もなく文字通りゼロから始めて6年目の今年、鈴木の耕作面積は約73haになっている。誤植ではない。国による減反配分が無くなる再来年の18年(平成30年)には100haを超えるのは確実だ。従業員は鈴木を含めて8名。現場を仕切る専務の加藤史恭(42歳)、それに常務の高橋正樹(41歳)が会社の裏方を取り仕切っている。取引先の話では高橋の仕事の緻密さが億単位の借入金を抱えながら急成長している会社の信頼を高めているという。この二人の取締役がいて鈴木はいつでも自由に東京や神戸へ営業や新規事業実現のための出張に飛び回れる。三人の役員をはじめ従業員には誰も農業経験はない。すでに6年目にして大仙市でも最大級のコメ生産者になっている。農業生産を始めた09年6月に農業生産法人として会社を100万円(現在の資本金は600万円)で登記したが、その社名は株式会社RICE BALL。文字通り“おにぎり”だ。現在も農協や卸に頼らず自ら直接需要者に販売しているが、鈴木は農業を始めるにあたって“おにぎり”という商品にしてお米を売ることを決めていた。コメは原料であって商品ではない。市況による価格の変動もあり、自分の思う価格で売れるとは限らない。だから“おにぎり”という鈴木オリジナルな商品にして売る。これなら作る前から利益が想定できるし営業もいらなくなる。1俵のお米はおにぎりにすると6万円になる。そんな鈴木の農業=おにぎり屋ビジネスのことを紹介しよう。
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