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特集

求む!契約栽培 いまメーカーが欲しがっている加工用作物

生鮮野菜の需要が減退するなかで、加工用が伸び始めて久しい。その加工用でも、供給不足に陥っているもの、まだ未開拓なものがある。たとえば今回取り上げたトマト・ニンニク・生薬などなど。こうした作物を輪作体系の一環として、あるいは既存品目からの転換として検討する余地は十分にあるだろう。ここでは加工用作物全般の将来性についても考えてみたい。

トマト
カゴメ、全量買い取りの契約農家を求む

昨今、施設栽培の生食用トマトは産地間やブランド間競争が激化している。一方、露地栽培の加工用トマトは一定の需要がある。大手加工食品メーカーがジュースやケチャップに使用する原料を契約栽培で調達しているためだ。国産の加工用トマトの使用量がトップの(株)カゴメも、現在、契約先を募っている。

昨今の国産トマトの需給全体の動向のなかで、国産の加工用トマトはどんな位置付けなのだろうか。
一般社団法人全国トマト工業会の統計資料によると、国内の生産量はここ10年間増減しながらも年間約70万~80万tで推移しており、海外の急速な伸びに比べると横ばい状態と言える。
作物統計によると、2014年の生産量は約74万tであった。このうち約70万6000tが生食用で、約3万4000tがジュースやケチャップなどの加工用である。

【国産需要の大半は契約栽培農家から】

カゴメの農事業本部調達部長の安本光政氏(53)は、国産の生産量は、当面この数字のまま推移していくだろうと推測している。世代を問わずトマト人気が続いているが、高齢化や人口減少によって消費量が相殺されるためだ。
そうだとすると、生食用は一定のマーケット規模のなかでシェア争いとなっていくだろう。たとえばカゴメも生食用トマトの市場シェアを高め、現在の1万7000tから6万tに増やすことを目標としている。
一方、加工用トマトの需要はどうだろう。トマトの加工品は輸入が多いのが現状である。財務省「貿易統計」によると、15年のトマトペーストやトマトピューレは約12万t、カットトマトやホールトマトなどの調製トマトは約11万t、ほかにもジュースやケチャップなどの加工品も輸入されている。
安本氏によると、価格の違いは大きく、トマトジュースの原料となる輸入品のトマトペーストは、加工コストや物流コストを含めても、国産の加工用トマトの約10分の1だという。

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