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土門「辛」聞

農林部会長・小泉進次郎 振り上げた拳の行方


進次郎は旅に出る。10月3日付け日本経済新聞が、「自民・小泉氏、8日からJA地方組織訪問 6カ所」と報じた。一般紙でも進次郎と全農の関係の異変に気がついたのか、記事は、「党内には『組織改革や資材価格の一段の引き下げが必要』と踏み込み不足を指摘する声」が背景にあることを指摘している。

進次郎「失敗の本質」

進次郎は失敗した。その「失敗の本質」を分析してみたい。
いまなお解せないのは、生産資材価格引き下げを骨太PTのテーマに取り上げたことだ。全農改革の本丸は、株式会社化にあると指摘した。これは進次郎も理解しているはず。常識的には、資材価格問題は株式会社化によって自然と解決するものである。独占禁止法の適用除外が外れるからだ。そうなれば、ライバル企業との競争が起きる。その競争を通じて価格引き下げが実現するというのが経済の定石だ。
進次郎にこの発想が出てこなかったということは、全農改革についての戦略的グランドデザインが欠如していたということに尽きる。だから短期決戦で勝負をつけようという戦術に頼ることになる。その一例が農協の具体名を列挙した調査資料の暴露だった。これで失敗すると全農を小手先で恫喝するという愚策を繰り出した。8月25日、時事通信社・内外情勢調査会主催の講演会では、「株式会社化したほうが日本の農業にプラスであれば、その選択肢は排除されない」と発言。
全農株式会社化は農協改革の目玉政策。それを既定路線として、政府は農業競争力強化法(仮称)を次期通常国会に提出する予定だ。決して「選択肢」ではない。この発言だけで農林部会長として失格の烙印を押されても仕方がないだろう。農協改革に賭けた政府の努力を無に帰する発言とも言える。
一方の全農は一枚上手。部会長に就いた時点から進次郎の人物研究を重ねてきたのか、その性格をよく分析していた節がある。挑発すると、すぐ激情するという性格だ。それを如実に示したのが、先に説明した7月の佐賀訪問のときの全農会長・中野とのやりとりだ。
このとき、中野68歳。対する進次郎35歳。政治的キャリアという点では、年齢差以上の開きがあった。中野は全農会長というより、自民党農政族を裏から操る政治フィクサーだ。7月の佐賀訪問でも、進次郎を誘っておきながら相手の要求にゼロ回答を繰り返し、進次郎を激高させてしまった。さすが政治家を裏で糸を引く百戦錬磨の中野らしい。

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