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9月に三菱航空機のMRJが米国に向けてフェリーされたが、途中で千歳、カムチャツカ、アラスカ経由でワシントン州に到着した。MRJはそれ以前に2回のトラブルがあり、名古屋に引き返して、ロシア空域を通るため再度調整を行なう必要があった。なんでも米国と違い、ロシア空域通過の調整は半端なく大変だったそうだ。だったらこの島に日本の飛行場があったらなんら問題がなかったことになる。
最近の長距離飛行をする機体は双発エンジンになっているが、いろいろな規制がある。たとえばETOPSといって双発エンジンが一発になったときに飛行できる180分内(その他207分、240分など)で最寄りの飛行場に緊急着陸できるルートを飛ばなければならない。
北太平洋ルートでは過去の撃墜事件、空港設備などの事情でカムチャツカ着陸を避けたいが、日本領の飛行場であれば多くの国が感謝することになる。
ロシアとの「ヒキワケ」
と「ハラショ」
ありがたいことに日本もロシアも領海は12海里(22km)である。先ほどのカムチャツカ半島(ロシア領)からベーリング島(ロシア領)までは180kmあるので、この島が日本領になっても国境も重なることなく、津軽海峡のように回廊が残ることなく世界中の船舶が通過できる。
飛行場もこのベーリング島の地形に合わせれば、仮に50マイルの距離で直線進入着陸をしてもロシア空域に入ることはないので、北太平洋の安息の地になるだろう。
ただ地形が平らではないので3000m級の滑走路とその両サイドのアプローチライトを入れると最低でも5000mの直線距離は必要だが、日本の土木工学ももってすれば可能であろう。なんといっても米国領のアッツ島まで337kmになることは米国政府にとってもロシアとのクッション材になるし、日本の外務省の仕事が増え、力量の見せどころを維持できる。
考えてみれば第二次大戦までは北海道から1000km離れたカムチャツカ半島のすぐ南にある占守(しゅむしゅ)島まで日本領で、1945年8月18日から21日までロシアと戦闘があり、停戦後は日本兵がシベリアに送られたことは決して忘れることはない。
ベーリング島の東にある米国領のアッツ島、キスカ島においても日本軍が侵攻して米国唯一の地上戦が行なわれ、日本人には決して無縁の地ではないのだ。
よく言われるが、ロシア海軍は沿海州から太平洋に出るために択捉島、国後島の2島の返還は認めないだろう。だったら代わりになんかよこせ!くらいのことを言う欲を持ってもよいだろう。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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